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 No.631

三輪 薫(みわ かおる)


No.631 『生きる』/体感温度 2014/3/10

同じ気温でも場所や状況によって感じ方が違うのは何故だろうか。冬の北海道でのマイナス10℃はさほど寒く感じないのだが、都内や相模原市の自宅でその気温になったら耐えられないくらい寒く感じるような気がする。

先月の北海道では冷えてもせいぜいマイナス20℃くらいまでで、何故か余り凍えるような寒さを感じることがなかった。多分、風が吹いても弱く、湿気も低かったのだろうと思っている。2012年の1月に行った時は降雪も多く、かなり冷え込んだ。VW T-4 もそれなりの寒冷地対策の準備をして行ったのだが、最も冷えた美瑛の朝、ボンネットから白煙(水蒸気)が噴き上がり、危うくエンジンが焼けるところだった。クーラントが凍り付き、循環しなくなっていたのだ。とてもきれいな朝景だったが撮影どころの気分ではなく、エンジンが止まらないことを願いつつ、そろそろと走りながらホテルに戻った。ホテル近くの修理工場に行って真冬の美瑛にも耐えるクーラントに入れ替えてもらったが、ここではマイナス40℃仕様にしないとトラブルが起きるとのことだった。今回はその教訓を活かして臨んだためと、前回ほどの冷えがなく、車のトラブルは皆無でほっとした。

北海道から帰って数日後に裏磐梯高原に行った。ここの積雪は例年並みか少し多いくらいに感じたのだが、行った時は結構暖かく、高速道路を下りてから裏磐梯高原への路面の雪は大半溶けていた。また、2月下旬とは言え秋元湖の湖面の氷もかなり溶けていて驚いた。朝夕の気温もせいぜいマイナス10℃までだったが、風が吹いているときは指がかじかむくらいに寒く感じた。北海道に比べ湿気が多いことも寒く感じる要因だろう。

以前、毎年のようにオーロラの撮影で通っていたカナダのイエローナイフでは、マイナス20℃くらいでは手袋も必要なく、三脚を素手で触っても大丈夫だった。さすが、マイナス30℃を超えると手袋がねばねばとくっつく感じがして、マイナス40℃を超えた時にはうっかりくわえたミニマグライトの紐の金具が唇に貼り付いて離れなくなり慌てたことがあった。

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