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 No.650

三輪 薫(みわ かおる)


No.650 『創る』/三輪薫写真展「こころの和いろ」巡回展 2016/6/24

銀座のキヤノンギャラリーで9年振りに開催した個展「こころの和いろ」は、5月26日からは札幌で、6月16日からは大阪梅田で巡回展を開催した。ギャラリーにかかわらず、巡回展には必ずといっていいくらい数日は各会場に滞廊することにしている。今回も札幌では1日半、梅田では2日いた。巡回展では各会場が東京でのギャラリーとは壁面レイアウトや総璧面長が違い、そのために展示レイアウトを変えねばならず、今回の二会場共銀座で展示した作品を全て展示出来なかった。しかし、会場の広さや壁面長の違いで変えた展示レイアウトによって銀座で受けた印象とは多少違ってくることもある。これが巡回展に行く魅力の一つとなっている。

札幌展には5月26日大洗港から夕方発のフェリーで行き、明くる日の午後苫小牧に着いて後、船内で見たポスターのディマシオ美術館に行った。廃校になった校舎や講堂などを改装した美術館だったが、その表現世界や描き方に圧倒された。館内がストロボさえ発光しなければ撮影自由というのにも驚いた。圧巻の作品群で、閉館まで数時間滞廊し、至福の時間を満喫した。29日は担当しているキヤノンフォトクラブ札幌の日帰りの上期撮影会にお付き合いし、30日と31日にはキヤノンギャラリー札幌にいた。ご来場のみなさんの大半が展示していた畳一枚分の吊り作品や四八判(1,100mm×2,400mm)のプリントには驚いていたようで、和紙プリント作品を見るのも初めてという方も結構いた。大阪梅田展の会場に行く前の6月18日(土)は担当しているキヤノンフォトクラブ奈良の例会に出て、作品講評アドバイスを行い、三輪作品によるスライドショーやスナップや花の撮影の解説をした。東京を遠く離れた地域のクラブの方々とは取材に行ってお付き合いできる時間があるか、今回のような個展の巡回展の開催時くらいでないとこのようなお付き合いは出来ず、その点でも巡回展を開催してよかったと思っている。19日(日)の午後は梅田のヨドバシの地階にある用紙販売コーナーで伊勢和紙キャンペーンのプリントデモにお付き合いし、プリントの作画アドバイスをしていた。案内チラシをキヤノンギャラリー梅田の会場に置くことが出来たためか、僕がいなかった土曜日も含め、多くの方々に伊勢和紙のプリントを体験していただいた。プリンターは今回額装作品の大半をプリントしたPRO-1000を、4月に新宿のヨドバシで行った時と同様に使った。キヤノンギャラリー梅田の個展会場には20日と21日の二日いたが、質問なども積極的で、大阪という地域性もあってのことだろうと思っている。担当しているキヤノンフォトクラブ奈良や八尾の方々、元担当していた大阪第2の方々、そして広島県のキヤノンフォトクラブ備後の人達6人も来ていただいて嬉しかった。

巡回展で心残りだったのが銀座展で会場の中央に吊して透過光で見ていただいた作品2点を含め、展示出来なかったり展示出来ても壁面にしか展示出来なかった作品があったことだ。来年には伊勢和紙ギャラリーで最後の巡回展を行う予定だが、吊すことができる窓辺も多く、薄手の伊勢和紙Lightによる吊り作品をもっと楽しんでいただけるように準備したい。

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