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 No.655

三輪 薫(みわ かおる)


No.655 『創る』/写真展の監修 2017/6/15

今年は久しぶりに3人の個展の監修もしていて、グループ展や自分の個展(9月に伊勢和紙ギャラリーで開催の巡回展)と合わせ、9つの写真展に関わっています。既に終了したキヤノンフォトクラブ湘南展とフォトワークショップ「風」展、9月に品川のキヤノンSタワーのオープンギャラリーで開催のキヤノンフォトクラブ東京第1展、10月には共に銀座で開催の岸本登巳子さんと?田一彦さんの個展があり、12月には東急セミナーBE青葉台の僕が担当の教室の写真展、キヤノンフォトクラブ東京第5展と続きます。今月下旬に藤沢市で開催の「湘南photosession5人展」でも一部監修に関わっています。年間にこれだけ多くの写真展に関わるのは久しぶりですが、自分の個展開催とは違った喜びもあり、作者と共に写真展を楽しむことができるのは実に嬉しく、幸せなことです。

自分以外の個展の監修に関わるのは久しぶりで、岸本登巳子さんの個展は海外での動物を撮った作品をメインに展示します。取材はアフリカだけではなく、アラスカと南極でも行っています。そのバイタリティーには驚きますね。女性の視点で眺めた野生動物たちの作品はご来場の方々に楽しんでいただけると思っています。キヤノンフォトクラブ東京第5の役員でもある?田一彦さんの個展は自然風景作品ですが、写真ならではのブレやボケによるユニークな描写や?田さん独自の美学による面白い作品創りが特長で、初めての個展ながらも見る側の心をとりこにしてくれるでしょう。

僕が監修を担当しているグループ展は、それぞれ毎年か隔年に写真展を開催しています。写真クラブのメンバーにとっては、例会や撮影会で培った作品作りの成果を写真展で発表することは最大の目標にもなっていると思います。人によってはいくつかのクラブに所属し、それぞれのグループ展に出品しているのも楽しいからでしょう。「わの会」展にも言えますが、写真展に出品していると普段なかなか会えない人達が来てくれ、久しぶりに会うきっかけになっていることも多いように感じます。個展にしても同じで、個展開催時くらいにしか会えない人も結構いるような気がします。

個展を初めて開催する人にとっては実に大変で、開催へのハードルが高いと思い込んでいる方々も多いような気がします。しかし、開催の決断は思い切ることで、楽しむ姿勢も大事だと思っています。勿論、作品を発表することは、ある意味世に問うことでもあり、自分への挑戦でもあります。イージーな気持では出来ませんが、余りハードルを高く考えると開催したい気持があってもなかなか実現出来ないまま過ぎて行くという結果になることもあります。開催をご希望の方は、まず開催するテーマを決め、開催時期を想定し、それに向かって邁進することが実現の早道です。普段から地道に作品作りをしていれば個展開催は楽しいことであり、一度開催してしまうとそれほど大変なことではないということが分かると思います。でなければ、僕など30数回もの回数を重ねることは到底出来なかったと思います。準備は手数や時間を多く費やしますが、それは開催の喜びや楽しみを得るためのもので、仕方がありません。開催したい気持ちがある方は是非実現させて下さい。

個展を開催するには会場の問題もあります。幸いにして写真業界はメーカーギャラリーなどがあり、審査に通れば経費も割と安価にできます。審査を受けての開催はハードルが高いと思っている方々は抽選で開催できる公共の会場もあり、貸し画廊もお勧めです。買い換えのサイクルが早くなったデジタルカメラを買うのを少し遅らせて個展開催に振り向けるのも選択肢の一つです。まとまった作品を発表できる個展は満足感も高く、人生の楽しみとしてすてきなことではないでしょうか。

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