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 No.9

三輪 薫(みわ かおる)


No.9   2000/12/6

「わの会」の第1回写真展の搬入も無事済み、一安心と言ったところ。プリントチェックで見ていたときとは格段に素晴らしく見えます。やはり額装して会場に展示し、ライティングされると、ヘヤーメイクやスタイリストの人達によって美しく変身するモデルと同じようになるのです。プリント時の濃度や色調の調整などによってオリジナルのポジよりももっとクオリティーの高い描写になり、その上で額装と会場のライティングによって一段と映えて見えるものです。撮影・プリント・額装など、どれをとっても妥協しない姿勢によって本来の作品の素晴らしさも生きてきます。色鮮やかなポジフィルムで撮ってそのままでダイレクトプリントをして満足感を抱いている人が多いようですが、間違いも多いのです。ハイコントラストな描写をするリバーサルフィルムで、尚且つハイコントラストなダイレクトプリントと組み合わせると益々豊かなトーン再現からは遠のいてきます。一見インパクトは大きく見えますが、人も目で見た世界とは随分違ってくるものです。見たままの自然さを優先するか、コントラストや色調を変えてインパクトを引き出すかは作画と表現によって選ぶべきでしょう。写真愛好家の方々の作品展では、往々にしてプリントミスによる惜しい作品が見られます。プリント研究の大切さを分かってほしいものです。

今回の作品展のプリントは全てインターネガを作り、透明感をより感じるクリスタルペーパーで仕上げています。ダイレクトプリントよりも滑らかなグラデーションを引き出しています。僕の個展作品の全てをお願いしている「ドイ・テクニカルフォト」による素晴らしいテクニックに支えられた描写を是非見て欲しい!。

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