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 No.30

三輪 薫(みわ かおる)


No.30  「写すこと」/デジタルカメラ 2001/5/27

時代遅れのようだが、今回初めてデジタルカメラを使ってみた。しかもレンズ交換式の「EOS-D30」。コンパクト型では撮影に気軽さが先に立ち、作品創りの姿勢が曖昧になると思ったので、ダイレクトに本命のカメラへと走った。

デジタルカメラでは撮っても直ぐに消せることから、撮影がいい加減になると思っていた。しかし、これは杞憂である。撮影後直ぐに確認できるため、チョットしたミスにも気がつき、液晶画面は小さいものの、片目で見るファインダーとは違って両目で見るため、第三者的に冷静に観察できることが分かった。だからイージーどころか、別な本番のアナログでもしっかりと撮影出来る。広告写真を撮っていた頃のポラロイドより速く、経費無し同然で確認できるのも嬉しい。

宿でパソコンに保存した後、画面を大きく拡大し、毎日詳細に検討している。デジカメで先に撮り、液晶画面で確認後フィルムで本番の撮影することが基本になった。結果とて良いことかどうか?だが、フィルムの消費量が減った。ここのところ、撮影に出たら山のような消費量だったので、少々高額のカメラ代金も、その内元が取れると思う。考えようによっては、安い買い物だったかもしれない。ただし、液晶画面は見る方向を少しでも誤ると濃度(露出値の確認)が変わって見える。外光が入らないようなフードを付けようと思ってる。

デジタルをアナログに生かすためには、簡単にトリミングできるから、後でいじることが出きるから、と言う思いで撮るのは禁物だろう。撮影の姿勢はアナログ時と同じにすることが肝心だ。「EOS -D30」タイプはAPS仕様?だから、トリミングは禁物である。アナログ同様ノートリミング主義で行きたい。

デジタルの世界には、まだ全くの入門者だが、生意気にも数年後の個展を目指すことにした。デジタルはデジタルの良さがあると思っている。今の段階では、あくまでアナログの世界が本命だが、デジタルの世界を覗くことによって、アナログ世界の表現にも新たな可能性へのヒントが得られるのではないかと期待している。

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