No.45　『生きること』／戦争放棄と平和　2001/8/21

特攻隊の生き残りであった『田 英夫』氏が、先の参院選で落選した。初のテレビニュースキャスターとして鳴らした田氏は、ベトナム戦争時には南からの一方通行の情報だけではなく北ベトナムにも赴いて放映した。結果は、何故か圧力が掛かってこの番組が無くなり、テレビ局も退社となる。その後参院選に立ち、２度も最高得票数で当選した。繰り返してはならない戦争の悲劇と平和を説き続けた。今回の参院選では30年続けた議員を辞めるはずが、憲法九条の問題も持ち上がったため立候補したが落選。街頭で平和を説き続ける田氏の前には人だかりもなく、人気の首相の周りには戦前の世代の人も含め、実に多くの人が集まっていた。見事なほどの対照的な姿がテレビに映し出されていた。

現在、世界には戦争真っ只中や紛争中の国も多い。今も昔も、自分の国は自分達で守らなければならないのも事実である。だからと言って憲法九条の改正をと、短絡的には語れない難しさもある。改正は何度も提起されてきたが、棚上げ状態が続いている。日本が平和な国であるからだと思う。