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 No.47

三輪 薫(みわ かおる)


No.47 『写すこと』/デジタルカメラの画素数 2001/8/23

デジタルカメラの画素数は、多いほうがよいのだろうか。現在主流となっているデジタルカメラでは、銀塩の世界と比べるとプリントサイズによっては見劣りがするようだ。しかし、今回発売になったコダックの「DCS Pro Back」は1600万画素の超大型CCDを搭載し、講習会で見たポスターも実に綺麗な仕上がりで、実用価値は十分な気がした。価格は約200万円と高価だが、このタイプも以前に比べると随分安価になった気がする。しかし、コマーシャルなどではなく、作品創りのための購入としてはまだ手が出る価格ではない。

ニコンF5に搭載の「DCS 760」は、625万画素のITO CCDを搭載し、かなり性能も上がってきている。だが、数十年前の超大型モータードライブをつけた感じで、とても小型カメラとは思えない大きさがネックである。

今、キヤノンのD-30を購入し、デジタルの世界を全くと言ってよいほどに知らないため将来に備えての研究に取り掛かったところだ。この世界も日進月歩、僕のようにデジタルの世界が苦手な者にはまず慣れることが必要で、画像処理などを覚え、アナログの世界とは違うデジタルならではの世界が何かを身に付ける事が先決だろう。近い将来もっと高画質でありながらコンパクトで気軽に買えるようになった時に、即対応できるよう頑張りたい。今はD-30で気軽に撮って、この画質を逆に活かした撮り方と作画を研究し、個展を目指して撮り続け様と思っている。何か目標を持ったほうが楽しめる。

銀塩の世界にも粗粒子写真がある。作画と表現に合えば、返って超微粒子のものよりも魅力的な作品に見えることもある。粗い粒子が印象度を増してくれるからだ。また、プリントサイズが大きくなれば、ある程度は離れて見るから結構シャープに見える。銀塩のペーパーでも超光沢よりマットのほうが拡大した時のシャープネスが気にならない。デジタルプリントもこのようなペーパーを選択すれば、画素数が少ないことが逆に利点として考えられるのではないかと思っている。

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