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 No.68

三輪 薫(みわ かおる)


No.68 「写すこと」/コンタックスNデジタル発表 2001/11/30

遂に待ちに待った「コンタックスNデジタル」が正式に発表され、発売日も提示された。以前、京セラの担当者が予告した通りのフルサイズで、価格も80〜100万円と言っていた範囲の低価格の80万円。スペックはN1同様で、画素数も600万を越え、秒間3枚撮りも立派なものと思っている。

フルサイズだからレンズの焦点距離の換算も必要なく、35mmカメラ同様に撮影できるのが嬉しい。EOS-1Dでも全倍くらいのサイズにプリントしても遜色がないと言われているので、このカメラではもっと大きなサイズでも見応えのあるものに仕上がるだろう。発売されたら是非使ってみたい。コンタックスサロンでの個展作品が益々大型サイズになっている僕には、大変心強いカメラの登場となった。広角側の不満も17−35mmが発売されれば、17mmから300mmまでスムーズに対応でき、画角に対しての不満は起きないだろう。但し、撮影目的によっては単焦点レンズの開放F値の明るい28mmや85〜100mm前後が欲しい。一日も早い発売を期待したい。今回安価なタイプが発売されるが、ツアイスの愛用者(信奉者)には、安価なタイプよりも早い発売を待っていたはずである。しかし、現在85mmを準備中と聞いているので、近い内に発売となるだろう。

EOS-1Dは75万円で、スペックだけを見ると「コンタックスNデジタル」のほうが数段勝っている部分もある。しかし、用途は全く違うだろう。キヤノンはスポーツの撮影などにも、アナログカメラの1Vと同様の使い方を目指しているからだ。速写性やAFでの撮影ではEOSはコンタックスより上だ。しかし、共に用途を間違えなければ凄いカメラの登場といってよいだろう。時代の移り変わりは激しく、あっという間に進化してしまう。時代遅れの僕などの頭には、付いて行くのも億劫になるほどだ。

しかし、デジタル世界を研究することで、改めてアナログ世界の素晴らしさも再認識できると思っている。両方使いこなしてこそ、今までとは違った作風や作画を自らの力で発展させることが出来ると考えている。

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