Toppageへ
 No.70

三輪 薫(みわ かおる)


No.70 「写すこと」/フォトコンテスト 2001/12/6

昨日は「第35回・キヤノンフォトコンテスト」の審査。昨年に比べ、3.000枚近く応募数が増えたとかで、主催者側は喜んでいた。部門も多く、1万点を越える作品群であった。一般部門とネイチャー部門への応募が圧倒的に多く、第一次審査では強烈に記憶に残る特別光った作品は目立たなかったが、結果としては魅力的な作品が選ばれ、ほっとした。

今の時代を反映してか、「デジタル写真」部門には、写真を使って絵を描くような作品に優れたものが多く見られたのが今回の特徴だった。これからのフォトコンテストの行く末を暗示しているようにも感ている。それに比べ「ネイチャー部門」は、今でもネイチャー写真ブームでありながら、素晴らしい作品が多いとは思えず、残念だった。今まで飽きる程見てきた作品よりも、作者独自の視点で撮った作品を重視して選考した。以前、キヤノンクラブの支部添削等で記憶のある作品なども見かけたが、もっと優れた作品もあったのに、と思いながらの審査だった。賞金や副賞も結構なもので、大変惜しい。但し、記憶があるからと言って優遇した訳ではなく、僕へは「三輪薫の視点」への期待感での作品の応募をして欲しかったと言うのが本音である。

作品レベルとしては、現在担当している「日本フォトコンテスト・ネイチャーフォトの部」の作品のほうが、毎月の応募にもかかわらず高いように思った。何故だろうか。賞金よりも全国誌に作品が掲載されるほうに魅力があるのだろうか。それはそれで良いことと思っている。

このような大きな規模のフォトコンテストでは、審査は一人ではなく今回は5人の合同審査。それぞれの考え方や選考は違い、意見の統一には困難を極める。しかし、大方のレベルではそれ程の違いは少なく、選者研究してもあてが外れるかもしれない。このフォトコンテストの狙い目の部門は「交通」「モータースポーツ」部門。応募作品が他と比べて少ないので入選率が高い。考え様によっては「ネイチャー部門」も同様で、来年の「傾向と対策」には是非ご参考に!。作品はキヤノンサークル2月号に掲載される。

戻る