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 No.76

三輪 薫(みわ かおる)


No.76  「写すこと」/自分で自分の作品を見る個展 2001/12/24

写真展会場に行くと、作者がいる場合と、いない場合があり、作者が自分の作品を見せたいという個展には作者がいつもいるとは限らないような気がする。一方で僕のように自分で自分の作品を眺め、確認したいという姿勢の個展には、作者は常時いるような気がする。

今回の個展は17回目であるが、僕は毎回全日程、開館から閉館まで会場にいることにし、会期中の開館時間には仕事を入れない。会場にいて自分の作品を眺め続けたいからだ。今まで取り組んできた「作画と表現」が確かなものであったかどうかを確認している。毎日いると不思議と自分の生き方が作品を通して分かってくるものだ。そして、何時の間にか次への仮題も見えてくる。だから、何を置いても会場へ足を運ぶ。そのような姿や作品を見に来てくれる人達も多い気がする。飛行機や新幹線などで遠くからやって来てくれる人には頭が下がる。久し振りに会えるのも嬉しいことだ。また、仕事や所用が出来、上手く会期中に上京できたと喜んでくれる人もいる。勿論、気がなければ近くにいても来ることはないので、距離に関わらず多くの方々が来てくれるのは嬉しく、幸せなことと思っている。

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