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 No.124

三輪 薫(みわ かおる)


No.124 『生きる』/人生の選択 2002/7/9

人は生まれることと自然に死ぬこと以外、自分で自分の人生を選択できると思っている。勿論小さな頃では与えられた環境の中での限界はある。以前の職場で同僚に対して「あの人は生まれもよく、お金持ちだから気ままに生きられるのだ」という言葉を聞いたことがあった。それも事実だろう。しかし、他人からは恵まれているように思える人生が必ずしも幸せとは限らない気もする。他人のことを羨んだり、妬んでも今の自分にとって前向きになれるかどうかは疑問であるからだ。自分で自分の人生を切り開くことが出来る年齢になった時には、親や周りの人に意見を聞くこともよいが、やはり自分の人生は自分で決めた方がよいと思う。例え後悔しても自分で決めたことであれば諦めもつくし、相談しなければ誰にも遠慮せず、即切り替えて違う方向へと転進もできる。

不健康な生き方は、絶えず後ろを向いて後悔したり、一見羨ましく思う他人の人生を見続けながら死を迎えることだろうか。人は人。自分は自分である。誰も自分の将来のことは分からない。分からないから面白いのだ。生から死へとレールは敷かれていても、与えられたレールの上を走らねばならない人よりも幸せだと思う。未開拓の人生のため、レールを自分で敷きながら歩む生き方に惹かれる。写真の撮り方も同じで、他人の作風を真似るよりも、他人の評価は別にして、自分が納得する作品創りに邁進した方が喜びも大きくなるような気がする。勿論、その結果その作風に共感を覚えてくれる人が多ければ、より嬉しいものである。

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