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 No.128

三輪 薫(みわ かおる)


No.128 『スポーツ』/ルールの不思議 2002/7/23

スポーツにはルールがある。しかし、サッカーはともかく、人気の野球にはどうして球場のグランドの大きさやフェンスの高さが決まっていないのだろうか。サッカーで競技場によってピッチのサイズが違うなどとは聞いたことがない。しかし、野球は球場によってホームベースから外野フェンスまでの距離は様々で、各球場の実測データの公表も拒否しているようだ。何故なのか。陸上競技で、競技場によってトラックの長さや、走り幅跳びや高跳びなどの計測がその都度違う尺度で行われるなんて、これも聞いたことがなく、スポーツなら皆同じ筈である。では、ピッチャーにとって不利な、狭くフェンスの低い球場の、ピッチャーマウンドからホームベースまでの距離は、広い球場に比べ近くなっているのだろうか。多分、この辺りだけは同じ距離に決められていると思う。また、球場によってはラッキーゾーンと言うものもある。わざわざ球場を狭くしたものだ。外野の一部に球が落ちてホームランとは笑ってしまう。このようないい加減な事をしていて、何故スポーツと読んでいるのだろう。趣味のお楽しみだけならよいが、歴史的にも記録が残り、選手によっては国民栄誉賞を受けるまでの競技である。当事者達は疑問を感じないのだろうか。

相撲も最近では面白くなく、本場所の最中とは言え、新聞やスポーツニュースでちらっと見るくらいになってしまった。相撲大好き人間を自負する僕だが、テレビの大相撲ダイジェストすら見なくなってしまった。力士も益々大きくなり、取り組み内容の面白さや醍醐味が以前に比べ少なくなっているように思う。力士が小さかった頃と土俵のサイズが同じだからだろう。もう1メートルくらい広く造れば、面白さも出てくると思う。足腰が強い重量タイプの力士がいたら、前に進むだけで勝負が決まってしまう。好調な時の武蔵丸がそうだ。舞の海のような力士がいてこそ取り組内容も豊かになり、目が離せない面白さがある。今、モンゴル出身の力士が活躍している訳が分かるような気がする。柔道は格闘技である。なのに優勢などという勝負を決める曖昧なルールがある。たった5分くらい戦って、優勢勝ちはないだろう。ボクシングだって合計30分は戦うのだ。つまらないルールや、選手が大型化するほど面白さがなくなるスポーツ競技もあるような気がする。イチローがあれだけ人気なのは、小さいながらも大きな選手以上の活躍を見せているからではないだろうか。スポーツはフェアーに、小よく大を制すから面白いのだ。僕の歳がばれるが、当たり前では、藤田まことも嘆くだろう。

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