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 No.139

三輪 薫(みわ かおる)


No.139 『写す』/個展終了 2002/9/12

今回の個展は、会期中にビルの点検による休館日や悪天候もあったが、思ったより多くの方が来場し、無事終了した。遠くから飛行機や新幹線で駆けつけてくれた人や、何度も来てくれたり、その都度知人友人の方を連れてきてくれた人も随分多く、嬉しいことだった。

今回の個展のプリントを始める前は、薬品に反応する不治の病を抱える身体のため、ひょっとしたら「ファインプリント展」としては最後になるかもと、危機感を抱いて臨んでいた。案の定、途中から予測通り再発し、時にはパニック状態になった。しかし、プリント終了後の回復が意外と早く、もう1回は大丈夫かと思い、ホットした次第である。また、今回使用の印画紙は既に生産中止となっているが、多く仕入れているため、残った印画紙は次回分にも間に合いそうで、体調さえ良ければ次回開催の可能性も高くなってきて、何より本人の僕が喜んでいる。しかし、今回は夏の暑さと、液温を保つために暗室を低温にしたエアコンの効かせ過ぎのためと、個展前の徹夜続きが重なって、初日、二日目くらいは疲労困憊の状態だった。この頃は、もう1週間くらい過ぎてしまったような疲労感に悩まされていて、実は地に足もつかない有様だった。しかし、会期中持ち込んだ疲れも、自分の作品を眺めたり、来場者や親しい人と話している内に消えてしまった。不思議なこともあるものである。

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