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 No.154

三輪 薫(みわ かおる)


No.154 『車』/欲しい車が見つからない現実 2002/12/23

現在の撮影用の愛車は乗り続けて8年になるが、走行距離はやっと10万キロを越えたところだ。自然を撮るプロの中では、かなり少ない方だろう。この車は1ボックスカー。以前の車は天井が低く頭を頻繁に天井にぶつけていたので今度はハイルーフで、アイスバーンでも走行が安心なマニュアルミッションのガソリンエンジンタイプに買い換えたいと思った。しかし、この設定の車種は、ディーゼルエンジンの1車種だけしかなかった。妥協して購入したのだが、やはり年を重ねると黒煙を吐くようになり、ディーラーで調整をお願いすることが多くなった。

環境に優しい車をと買い換えを以前から考慮中だが、自分の使用スタイルに合った車種がなくて困っている。しかし、今の車を購入して数年後には自分の車で出掛ける撮影は少なくなり、ずるずると引き延ばしているのが現実である。欲しいのはマニュアルミッション4WDタイプの最低地上高の高い1ボックスカーで、勿論環境に優しいエンジンのタイプである。ジープタイプの4WD車でも妥協するつもりではいるのだが、大半がスペアタイヤをバックドアに付けているのでドアが横開き。雨天にドアを開ければ機材に雨が降り注いでしまう。今のタイヤは滅多なことではパンクしなくなり、タイヤの交換などしたことがない人も多いはずである。ファッション的にカッコイイ!と思うのだろうか。僕は、シンプルなデザインが好きなので、逆に格好悪いと思っている。また、このドアが上に跳ね上げられるタイプでも、ボディーの後ろが斜めにデザインされている車がほとんどで、外には多くはみ出ず、1ボックスカーのようにこのドアの下で雨宿りや撮影をするのは困難である。また、必要以上に太いタイヤを装着するため、フェンダーの出っ張ったタイプが大半である。この部分が跳ね上げた泥などで汚れてしまい、レンタカーを利用していて服が泥だらけになったことも多い。また、この手の4WD車の座席の造りの悪さも閉口ものだ。長時間の座り心地に優れたものに出会ったことがない。これも理由でこのタイプには買い換えできないで、悩む日々が続いている。

以前、1ボックスカーの後席には右側のドアがないのが大半だった。ディーラーで何故かと聞いたら、乗り降り時に危ないからだと言われた。では、何故一般の乗用車にはあるのかと聞いたら、返答に困っていた。現在市販のものにはこのドアが付いたタイプが発売され出した。お笑いだ。車を見せかけやかっこよさ等を第一とするよりも、「車は道具である」という考え方で開発して欲しい。機材も同じ。道具としての実用価値が優先される日は何時来るのだろうか。

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