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 No.84

三輪 薫(みわ かおる)


No.84 『生きること』/今年の年賀状 2002/1/4

今年用の年賀状を作るときには、正直言って挨拶文をどうしようかと悩んだ。ニューヨークのテロのこともあるが、そのためにアフガン戦争も起こり、日本でも明るいニュースよりも暗いものが多かったからだ。しかし、正月くらい明るい気持ちで迎えたいし、過ごしていただきたいと思った。過去には去年よりも悲惨な年も多くあったし、だからと言ってこれらのことを余りにも深刻に考えて、自重し過ぎるのも余計精神的に暗くなると思ったからだった。苦節の日常を迎えている人も多いとは思うが、今の日本に海外のような餓死する人が多いわけではなく、余りにも贅沢になり過ぎた生活が以前のバブルの時のように維持出来なくなっただけと思っている。いつの間にか消費生活のレベルが上がり、比較する基準点が高過ぎるだけのような気がする。人間、金銭欲や物欲などを求め過ぎてはいないだろうか。

不景気風に吹かれている今日であれば、他人のことなどより、自分自身や家族を守ることに懸命な人もいるだろう。経済のことや政治のことなどには疎いが、不景気不景気と騒がれると、心の中までもすさんでくるような気がする。せめて心だけは豊かでありたいと考えている。

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