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 No.97

三輪 薫(みわ かおる)


No.97 『生きること』/必要悪と、人間の弱さと、ズルさ 2002/2/13

企業の談合や今回の雪印などの行為は、会社にとって「必要悪」になっている節がある。当事者がもし何の疑問も悪いことだとも感じていないとしたら問題だが、そうではないだろう。しかし、自分の身を守り、そのために会社を守ることを大切と思っている人でも、やって良いことと悪いことがあり、だから歯止めをかけるために法律が存在する。誰もがまともな正義感や倫理観で生きられたら、法律など必要ないのだ。しかし、現実は違っている。

法律が弱者の為にあるかといえば、そうでないこともある。自由競争とは言え、大型店舗の進出や激安店が巷に溢れ、人の心で繋がった「街の顔であり、街に根ざして共に生きてきた商店」の中には、ばっさりと切り捨てられて行く店もある。時に法律は強者を助け弱者を見捨ててしまうこともあるのだ。また、事件の被害者が泣き寝入りしたり、被害者よりも加害者の人権を尊重したような談話記事を目にすることもある。とても疑問に感じるのは僕だけではないだろう。

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