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 No.171

三輪 薫(みわ かおる)


No.171 『写す』/身体で感じるカメラ機材 2003/3/2

銀塩タイプのカメラでもデジタル化が進み、アナログ的なシャッターダイアルや絞りリングなどがなくなってきた。だからファインダーを見ながら指先が覚えてくれた勘に頼っての操作は難しい。とくに、叔父さん族に突入している僕などは、撮影に必要な操作の一部しか頭に入っていない。デジタル化を迎え、益々混迷を深めている。「カメラも道具であり、人の五感に優しく、敏感に沿う造り」を目指して欲しいと思うのは、僕だけではないだろう。

と言いながらも、時代の波に付いて行かねばならず、四苦八苦しながらもデジタル写真とも取り組んでいる。現在作品創りにはキヤノンのEOS -D30とD60を、日常の記録用にはキヤノンのIXYを愛用していたが、今回発売になったコンタックスTVSデジタルを手に取った途端欲しくなり、遂に購入してしまった。デジタルカメラらしくない洗練されたデザインと液晶画面の見やすさも魅力となっている。前から見るとまるでコンタックスT3。チタンの手触りも優しく、持っていて飽きないと思うし、満足感も高く感じるカメラである。束の間の使用カメラではなく、デジタルではあるが写す道具としても心に響くカメラと思ってしまったのだ。

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