Toppageへ
 2003年

三輪 薫(みわ かおる)


2003年

No.207 『写す』/アナログ写真かデジタルか 2003/12/31

 今年は僕にとって本当の意味でのデジタル元年だった。昨年暮れに近い頃、伊勢和紙の社長の紹介を受け、セイコーエプソン(株)エプソンピエゾグラフラボラトリーの方々に作品を観ていただいた。僕の作品をアートとして評価していただき、初めてのデジタルプリント展「風香」の準備が始まり、7月に京都で、11月に東京で個展を開...more

No.206 『写す』/愛用のフィルムや印画紙の行く末 2003/12/27

 一昨年KM(コダクローム25)の製造が中止となり、ISO25タイプのコダクロームはこの世から消えてしまった。この時、最後のKMを200本ほど買い込んだ。本当は少なくとも500か1000本も買い込みたいくらいだったが、保存を考えてそれ以上買い込むのを諦めた。しかし、今は後悔している。何を置いてももっと買い込んでお...more

No.205 『写す』/デジタルプリント 2003/12/14

 現在、来年1月に開催のデジタルプリント展「風色-II」のプリントに入っている。「風香」展は、エプソン認定ラボの方に出力をお願いできたが、「風色-II」展では「風香」京都展でテーブルに展示した作品を出力してくれたスタッフの片野君が、僕とコミュニケーションをはかりながら行っている。...more

No.204 『写す』/消耗品感覚のデジタルカメラ 2003/12/5

 発売当時は数十万円もするレンズ交換式のデジタルカメラでも、発売後1年も経つと購入価格がビックリするほど安価になってしまう。次々と新機種が発売になり、しかもレベルアップしながらも、より安価になってくるからだ。携帯電話やパソコンでも同じである。以前のメカニカルカメラは、数年ではとても古くなったという印象...more

No.203 『写す』/「風香」東京展 2003/11/24

 今回の個展「風香」は京都展のみの開催のはずだったが、協賛各社の作品への評価と、京都展で遠くからも多くの方々が来てくれたことも手伝ってか、エプソン主催による東京展が実現した。もう一度自分の作品とゆっくり対面できた喜びも大きく、長年思い描いてきた写真で日本画や水墨画を描く作風による「写真でも、絵でもない...more

No.202 『写す』/その時代と自分を映す作品 2003/11/14

 作品の表現や評価とは実に難しいものである。コンテストなどでは選者として関わることもあるが、新鮮な感動を受ける喜びがあると同時に、僕の評価をじっと見詰めている作者の鋭い視線を感じないでは出来ない仕事である。特に公開審査時などでは、会場にいる応募者達の一喜一憂するどよめきなどを背後に受けながらの進行は辛...more

No.201 『写す』/古くても新鮮なカメラの魅力 2003/11/6

 最近、30年来の念願であったハッセルブラッド905SWCを入手した。長年の写真家人生を真面目に生きてきたと思い、自分への御褒美に購入した。作品創りへの機材には糸目を付けないのが僕流の機材購入。しかし、思うように買い続けることが出来ないのも事実である。だからこそ、長年熱い思いを寄せてきた機材を入手できた時の...more

No.200 『写す』/手動カメラ 2003/10/24

 今月初めに行った北海道の撮影で、久しぶりにコンタックスRTSIIを使ってみた。改めて小型カメラの心地よさを感じさせてくれ、コンパクトで手に馴染むフィット感が嬉しかった。フィルムの自動装填やモーターによる送りや巻き戻しに慣れている現在では、全て手作業で行う面倒はある。しかし、撮っている満足感がカメラを通し...more

No.199 『写す』/デジタルと銀塩写真の表現 2003/10/17

 7月に京都で開催し、11月に東京展が決まったデジタルプリント展「風香」では、645判のフィルムをドラムスキャンしてプリントしているが、どう見ても4×5インチ判カメラで撮ったように見えてしまうクオリティーがある。同じフィルムを銀塩のペーパーでプリントすると粒状もそれなりに出てくるが、デジタルではそれよりもか...more

No.198 『写す』/デジタルカメラの進歩 2003/10/7

 最近のデジタルカメラの進歩は目覚ましく、あれよあれよと言う間に画素数も1000万を越えてしまっている。コンパクトカメラでさえ500万画素が主流となってきたようだ。レンズ交換式の500万画素を越えたデジタルカメラも、10数万円で入手できるようになってきた。僕はと言えば、EOS D30、D60、10Dと毎年のように買い続け...more

No.197 『写す』/いつまでも眺め続けてほしい作品 2003/10/1

 今、銀座や丸の内辺りでは、海外のブランド品ショップがひしめくように軒を連ねている。今をときめく六本木のホテルにオープンした店など、開店を徹夜で並んで待っていた人が多かったとTVのニュースで流していた。この様な有り様を見ると、日本の何処が不景気なのか理解できない。
 しかし、このような店で買った同じよう...more

No.196 『写す』/デジタルプリントの可能性 2003/9/13

 銀塩プリントに比べ、デジタルプリントのよさと魅力は、用紙に限定されないことである。最近のプリンタは、CDなどのように結構厚みのあるものでもプリントできる。僕はインクジェットプリンタで銀塩の世界と同じことを行うことには全く興味がなく、7月に京都で開催した個展「風香」の作品は、様々な銘柄の伊勢和紙と日本...more

No.195 『写す』/デジタルプリント 2003/9/5

 僕が担当しているクラブの添削やカメラ誌などへの応募作品には、数年前に比べ随分デジタルプリントが増えてきた。フィルムをスキャンしてのものが大半だが、デジタルカメラで撮った作品も多くなってきている。しかし、プリントの仕上がりがよくないものが目立つ。また、デジタルプリントのペーパー(フォト紙)のヌメーとし...more

No.194 『写す』/益々厳しいプロラボ 2003/8/29

 昨日、(株)ドイからの連絡で、「民事再生手続き開始」に入ったことを知った。昨夜のTVのニュースでも取り上げ、今日の朝刊にも掲載されていた。しかし、プロラボのドイテクニカルフォトは、これからも今までどおりの業務を継続するとのことで、まずは一安心している。僕のカラー作品のプリントの全てをここにお願いしていて...more

No.193 『生きる』/いつまでも愛着をもてる服 2003/8/25

 先日、ここ数年注目されているファッションデザイナー皆川明氏の仕事ぶりがテレビで放映され、評価が高まってきたデザインへの考え方などを伝えていた。この方のポリシーは、「流行を追うのではなく、いつまでも着続けて欲しい服を作ること」だった。素材や織りに拘りながら布を新にデザインして作り、その布の素材やデザイ...more

No.192 『生きる』/戦争と平和 2003/8/18

 僕は1948 年に日本で生まれたお陰で、実体験としての戦争を知らないで今まで安穏と生きてきた。今は亡き父は、足掛け十年くらい3回召集されて戦地に行っていた。負傷も何度かしたと聞いている。しかし、終戦は幸いにも内地の故郷の関ヶ原で迎えることができ、国外や沖縄での戦没者とならず、広島や長崎での原爆の被害者とも...more

No.191 『生きる』/心強い言葉 2003/8/10

「平凡なことを本気でやる者は、必ず大を為す者なり」との言葉を新聞で見かけた。実に心強い言葉だった。僕の自然風景を撮った作品は、どれもこれも日常にありふれた情景で、特別にドラマチックな出会いではない。色合いや光と影なども強調しない作画である。その点では、平凡な作風と言えるだろう。鮮やかな彩りや、インパク...more

No.190 『写す』/個展「風香」 2003/8/3

 今回の個展「風香」は京都展のみ開催が決まっていて、そのことを皆さんに伝えたことで、それではと東京、山形、水戸、静岡、名古屋、石川、福岡、佐賀など、遠方から多数の生徒さんや知人が来てくれた。やはり、新しい表現をした生の作品を是非この目で見てみたいという思いが強かったからだと思っている。嬉しかった。...more

No.189 『写す』/生写真 2003/8/2

 僕は一貫として自分の作品をメインに発表するのは個展で、自分の表現世界を確認し続けてきた。画家などが画集で自分の作品を、自分が求める世界を出し、伝えられるとは思っていないのと同じ姿勢と考え方である。彫刻家も作品集で表現を伝えられるとは思っていないだろう。生の作品に触れることで、伝わることもあるはずで...more

No.188 『写す』/デジタルプリントの可能性 2003/7/26

 今回の個展「風香」を終え、改めて思ったのだが、近年のデジタル分野への目覚ましい進歩は、僕ら写真を撮り、写真で表現しようとしている者にとって、新たな表現を可能にしてくれる嬉しいことである。とかく、銀塩世界に惚れ込み、没頭していると、新しい分野への馴染みが薄いほど距離を置くことも多くなる。時によっては...more

No.187 『写す』/写真は「真を写す」か 2003/7/18

 写真は「真を写す」と書くが、本当に真実を写しているかどうかは疑問なことも多いような気がする。写し手側の主観が入り過ぎたり、カラーでは色合いが現実の色とは違ってくることがあるからだ。しかし、特に色合いを重んじなければならないネイチャーの分野では、数十年前と違ってベルビアの発売以来、現実の被写体の色よ...more

No.186 『写す』/今回の個展は銀塩ではなく、何故デジタルなのか 2003/7/6

 日本の自然風景を撮り始め、20年を越えた。初期の頃には先輩達の作品を見て、風景写真とはこう撮るものだと、知らない内に思いこんでいたものがあった。例えば、露出値はフィルムの指定感度よりも高くセットして、尚かつアンダー気味に撮ること。しかし、風景を撮り進むにつれ、何故かフィット感が沸かなくなってきた。色...more

No.185 『写す』/銀塩写真とデジタルフォト 2003/6/29

 現在デジタルフォトの世界にも関心が深いが、僕は大半銀塩とデジタルの両方撮っている。これからも同じ姿勢だと思う。アナログをメインにしているからデジタルも撮る、アナログで出来ないことをデジタルで、という姿勢である。テスト出ししたものを見ると、同じ僕が撮っているのに、やはり違う。銀塩とデジタルの違いを深...more

No.185 『写す』/銀塩の素晴らしさと表現力 2003/6/21

 現在、様々な分野でデジタルに移行する時代となっている。利便性を追求したり、その場で即結果を確認出来るのは、デジタル写真は適切な利用法かも知れない。しかし、撮る時の感触が何故か軽く感じてしまうこともある。つまり、緊張感が違うのだ。簡単に撮り直しが出来るデジタルと、現像が上がらないと本当のところは確認...more

No.184 『写す』/デジタルカメラ 2003/6/12

 現在、販売されているカメラでは、銀塩フィルムを使うタイプのほうが遙かに少なくなっているらしい。そう言えば、最近のテレビコマーシャルなどで、銀塩タイプのカメラなど見た記憶がない。いつの間にかデジタルカメラや、カメラ付きの携帯電話になってしまった。この携帯電話に付いたカメラも、現在の最高で140万画素、...more

No.183 『生きる』/眠れない夜 2003/6/5

 最近、歳のせいか考え込んでしまうことが多くなってきたようだ。歳を重ねる毎に抱え込む事が多くなり、いろいろな仕事や所用の合間に気になっていたことなどが、ふと思い出したり気付いたり、浮かんできたりすることがある。もう、気になって、気になって、夜になっても眠れなくなってしまう。昼間はいろいろなことに追わ...more

No.182 『写す』/ネガプリントの可能性-2 2003/5/22

 僕の愛用フィルムのほぼ全部と言ってよいほど、カラーの世界ではリバーサルフィルムである。しかし、個展などでのプリントはダイレクトプリントではなく、全てインターネガを作ってネガ用のペーパーにプリントしている。何故かと言えば、色鮮やかでコントラストも高いポジフィルムの特性をより強調するダイレクトプリント...more

No.181 『写す』/ネガプリントの可能性 2003/5/11

 現在は写真愛好家の人達もリバーサルフィルムの愛用が飛躍的に増えている。撮影のシビアさも要求されるが、リバーサルフィルムは色調再現がフィルムの銘柄で決定されて自分好みの色を求めやすい。しかし、グラデーションの豊かさはネガフィルムのほうが高く、再現性も豊かである。しかし、プリントの度に違った色調になる...more

No.180 『写す』/既成写真は何時まで続くか 2003/5/4

 物事や心の内を表現する芸術には、先人達が創り上げてきた既成をもっと深めて行く道と、それらをことごとく打ち破って新しい表現を求めて行く道があると思う。写真もデジタル化が進み、従来の銀塩とは違った表現や作風が出てきている。
 昨日は憲法記念日だったが、アメリカ...more

No.179 『写す』/フォトワークショップ「風」 2003/4/29

 フォトワークショップ「風」は、僕が主宰の「わの会」会員が集まり、全員が個展開催や写真集の刊行を目指している。しかし、ワークショップと言えどもメンバーの現在のレベルは関係ない。誰でも初めから上手いわけではなく、コツコツと努力し研鑽を積み上げるからこそ高いレベルでの表現力も身に付くからだ。...more

No.178 『写す』/個性と才能-2 2003/4/20

 僕が担当の写真教室・クラブ・主宰するワークショップのメンバー達は、僕の作品や作風が好きで集まってくる。だから最初は僕の作品と似た描写になるのは仕方がないし、真似ようと思って撮っているわけではなくても、僕の作品や作風が好きなのだから似てしまうのは仕方がないことと思っている。しかし、模写的とは言え、似...more

No.177 『写す』/個性と才能 2003/4/7

 先日の僕も出品したコダックフォトサロン展の会期中、隣の富士フォトサロンでは「子どもたちのライトグラフィー」というカメラを使わないで暗室で作品を創る『フォトグラム』での作品展をやっていた。印画紙の上に様々な物を置き、露光する。光を透過しないものは白くなり、半透明なものはグレーになる。幼児を含む子供達...more

No.176 『写す』/作者とラボとの関係 2003/4/1

 個展を主に創作活動をしている僕は、プリントへの拘りがかなり大きい。モノクロ写真のファインプリントを自分で行っているから、尚更自分で行わないカラープリントには、プロのプリンターの方への期待感が益々大きくなる。しかし、プロのプリンターだからと言って、全てが期待通りの、満足の行く仕上がりになるとは限らな...more

No.175 『写す』/競作 2003/3/27

 現在、銀座のコダックフォトサロンで「プロの競演 新エクタクロームの魅力」と題した写真展を4月1日(火)まで開催中である。日曜も開館し、最終日は午後3時に閉館する。川口邦雄さん、サンダー平山君と僕の3人が出品し、それぞれ山岳・女の子・自然風景を全紙から全四倍で展示している。フィルム特性の生かし方や作品内...more

No.174 『写す』/トリミング-2 2003/3/26

 写真学校の授業で、折角プリントした作品をカッターでずたずたに切り刻まれたことが度々あった。その行為はショックだった。印画紙も十分に買えなく、その貴重な印画紙を折角時間を掛けてプリントしたのに刻まれることは身を切られる思いをし、フレーミングのアマさを感じ、またそのように撮りたくてもレンズを所有してい...more

No.173 『写す』/トリミング 2003/3/19

 写真にはトリミングがある。撮ってから不必要と判断した部分をカットすることである。しかし、絵画や版画などにはなく、100号で描いたものを描き終わってから50号に貼り直して発表した等という話しは聞いたことがない。版画も然り。写真を絵画や版画などと同様とは言えないまでも、安易なトリミングは禁物と思っている。...more

No.172 『車』/JETRO輸入車ショールーム 2003/3/11

 以前、仕事の途中三田を通ったので、JETRO東京ショールームに立ち寄った。各社が数台ずつ並べていて、ディーラーほどではないにしろ、各メーカーの車の特徴の片鱗は伺い知ることが出来るところだ。向こうの車の特徴と言えば色々あるだろうが、まず気に入ったのは、車種のクラスが低いタイプでも、造りが実にしっかりして...more

No.171 『写す』/身体で感じるカメラ機材 2003/3/2

 銀塩タイプのカメラでもデジタル化が進み、アナログ的なシャッターダイアルや絞りリングなどがなくなってきた。だからファインダーを見ながら指先が覚えてくれた勘に頼っての操作は難しい。とくに、叔父さん族に突入している僕などは、撮影に必要な操作の一部しか頭に入っていない。デジタル化を迎え、益々混迷を深めてい...more

No.170 『写す』/新コダックフイルム 2003/3/2

 コダックから新タイプのリバーサルフイルムE100GEと100GX等が発売された。今後はデジタル写真が全盛になるかも知れないと言うのに、アナログのフイルムにも拘って発売する企業姿勢に敬意を表したい。アナログのモノクロ関係の感剤に引き続き、カラーフィルムも少なくなる心配があるが、このような時に新タイプが出るの...more

No.169 『車』/細かい配慮 2003/2/22

 車の運転には余り興味がなくなったことや、撮影で出掛ける前の日には留守中の仕事をこなすために徹夜になることが大半となり、取材には妻に運転を担当してもらうことが多くなっている。しかし、車は好きで、たまにはカーショップを覗いている。
 僕の撮影用の車はディーゼルエンジン...more

No.168 『生きる』/不思議な出会いとの巡りあわせ 2003/2/15

 今月始めに行った沖縄では、二日目の早朝撮影後、日々の疲れが出てホテルに戻って暫く休んでいた。その日は早朝撮影後、現地の「わの会」会員の方達と北端の辺戸岬まで行く予定だったが、撮影スケジュールも大幅に変更せざるを得なくなってしまった。午後起き出してホテル近くに出掛けた途中、娘からの電話で停車した。そ...more

No.167 『車』/地球温暖化の防止には、ディーゼルエンジン 2003/2/10

 僕の撮影用の車はディーゼルエンジンの三菱デリカスペースギアで、排ガス規制のこともあり、タイミングよくと言うかエアコンが壊れて修理代も掛かり、8年経ったこともあって乗り換えようかと迷っていた。しかし、あるサイトで次のような記事を目にして、エンジン調整も怠らず行っていることだし、マニュアルミッションの...more

No.166 『車』/ディーゼルエンジンは本当に悪いのか 2003/2/4

 現在、排出ガスが生活環境や人体へ悪影響を与えると言う理由で、ディーゼルエンジンが大きな社会問題となっている。では、ガソリンエンジンなら問題はないのだろうか。東京都は“NOディーゼル運動”を進めているが、公共の車である都バスや清掃車や消防車などの大型車の全てを早くガソリン車へ転換し、公用車の全てをハイブリ...more

No.165 『写す』/写真愛好家の生き方 2003/2/1

 数年前、10年担当していたクラブの講師を辞める時、一緒に退会した人達が何人かいた。僕にとっては嬉しいような、それでいて悲しいような複雑な思いだった。何故かと言えば、僕を本当に慕ってくれていた人がはっきりと分かったことであり、僕と一緒に退会すれば会に波風が立つのは当然だからである。しかし、講師としての...more

No.164 『生きる』/子供っぽい性格が何故悪いのか? 2003/1/25

 僕は今年55歳になる。それにも関わらず、家庭の中でも外の世界でも、子供っぽい性格だと言われることが多い気がする。悪いことだろうか。社会生活に理解を示しているような大人の方が、己可愛さで、何故か世の中に迎合している生き方のような気がすることも多い。よいもの、よいことは、よいと言い、そうではないと思い...more

No.163 『生きる』/はかない命 2003/1/19

 秋山庄太郎先生の永眠には、僕の人生を重ね、思い描くことも多い。3月に開催の写真展の撮り下ろしのため信州に行っていた先日、夜中に秋山先生の訃報を知人からの連絡で知った。暫くお会いしていなく、以前お会いした時は何だか元気がないな、とは思ってた。15日に日本フォトコンテスト編集部で3月号掲載の対談をした...more

No.162 『生きる』/本物志向-2 2003/1/18

 日本の工業力は中小や零細企業が支えてきたと思っているが、バブルの崩壊後、次々と外国資本に大切なソフトまでも身売りされているような記事が目に付く。しかし、一方では音楽家やバレーなどの舞踊家の躍進も著しい。まだ、まだ日本も捨てたものではないと思う。これらの分野でも、以前は技術力は高いが、芸術点は低いと...more

No.161 『生きる』/本物志向 2003/1/10

 世界から見る現在の日本人は、お金は持っているが文化程度の低い民族と映ってはいないだろうか。バブルが日本人全体に金銭欲、物欲などを必要以上に身に付けさせ、精神的にも大切な心や生き方を放棄してしまったかに見えるのだ。テレビを観ていると、「お金を気軽に貸しますよ」と言う甘い言葉をささやき、お金を借りること...more

No.160 『創る』/生写真の可能性 2003/1/4

 写真を表現手段にする場合、オリジナルのプリントで見せる場合と、印刷などで伝える方法がある。僕が選び、拘っているのは生の写真(オリジナルプリント)である。画家や舞踊家などが、画集やビデオ等で自分の作品や踊りを見て欲しいと考えているのではなく、やはり肉眼で生の自分を見て欲しい、生でないと伝えられない部分...more

No.159 『創る』/写真の原点を大切にしたい 2003/1/1

 現在ではモノクロ写真の需要は少なく、仕事上で依頼されたり、要求されることはほとんどなくなっている。それでも捨てきれない魅力が、モノクロ写真の世界には秘めている。モノクロ写真の魅力は、暗室処理によるものだけではなく、デジタルによってプリントアウトした作品にも可能性はあるだろう。...more

No.158 『生きる』/ひとりごと 2003/1/1

 この「ひとりごと」も、いつの間にか2年が過ぎ、160回に近くなってきた。勝手気ままに書いてきたのだが、こんなに永く続く、続けるとは思っても見なかった。生存中は他人に読まれることがない日記と違って、人の目に触れる文章だからだ。しかし、色々な人から「読んでますよ」とか、「楽しみにしているんですよ」などと言わ...more


戻る