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 No.172

三輪 薫(みわ かおる)


No.172 『車』/JETRO輸入車ショールーム 2003/3/11

以前、仕事の途中三田を通ったので、JETRO東京ショールームに立ち寄った。各社が数台ずつ並べていて、ディーラーほどではないにしろ、各メーカーの車の特徴の片鱗は伺い知ることが出来るところだ。向こうの車の特徴と言えば色々あるだろうが、まず気に入ったのは、車種のクラスが低いタイプでも、造りが実にしっかりしていることだった。日本の上級クラス並みに感じるほどである。いや、それ以上の期待感を抱くものもあり、まさに道具として安心感と信頼感を抱く実にがっちりした造りである。この辺りが国産車と違うところだろう。だから、短命な賞味期限など存在しないのかも知れない。あのモーリスミニですら、生まれ変わった今回の車は、以前のタイプに比べるとデザイン上はその片鱗を残しながらも、まるで別な車に思えるほど頑強な造りになっていた。最も安価なタイプの約200万円を高いと思うか、それなりの価格と思うかは、判断に迷うところである。それほどこの小さな車に込められた道具としての思い入れは確かなものを感じた。他社の車も言うまでもない仕上がりと造りだった。

今、外車が安くなったとは言え、日本車の海外での販売価格やアフターサービスを同様にし、全国何処でも修理が可能になったら、もっともっと売れるのではないかと思っている。いまだに、どうしてそんなに高額になってしまうのかと思う価格設定がされている車が多い気がする。メーカーやディーラーは、ステータスとして乗る金持ちの人だけを対象にしているのだろうか。差額が少なく設定されていると聞く我が家のワーゲンですら、国産車と比べると少なくとも50万円は高い気がする。しかし、この程度なら、長年乗り続けても飽きも来ないし、造りも良く、メンテナンスさえすれば国産車なら廃車時期でも新車同様に感じてしまうので、この差額は逆転してしまう。損して得を取る車なのだと思う。カメラもそうあってほしいものである。

しかし、現在発売されているコダックのフイルムは、輸入であるにもかかわらず、国産よりも安価である。何故だろうか。だが、都市には直営や系列のラボがあるが、地方では少ないか全くなくて、愛用しようにも出来ないでいるとか、フィルムを買いたくても店頭にない有様だと聞く。企業努力を期待したい。(フジクロームなどのフィルム現像は、エクタクロームなどと同じで、コダックの処方に合わせたもの。コダクローム以外は全てのラボで現像可能)

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