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 No.258

三輪 薫(みわ かおる)


No.258 『写す』/個性豊かな「風」展 2005/4/1

現在、今週初めに終了した“デジタルプリント展「風香」”の会場、京セラ・コンタックスサロン東京で、僕が主宰する“フォトワークショップ「風」展”を開催している。主に日本の自然風景だが、花・造形・心象風景・スナップ・海外の建物などを撮影した作品も展示している。

フォトワークショップ「風」は、撮影分野を問うこともなく、メンバーそれぞれが撮りたいものを撮り、各自のテーマに沿って作画研究をしている。2000年7月に発足してから3人が個展を開催し、1人が写真集を刊行した。また、二人展も1組開催し、今年の7月と9月にも2人が個展を開催する。このように、活動歴は短くても、かなり能動的な活動をしている。だからといって、お互いが“がつがつ”と行っているのではなく、「わの会」などと同様に和気あいあいとした楽しい雰囲気が満ちあふれている。作画研究をする時には皆真面目・真剣で、別に用意した大型のライトボックスでメンバー同志がお互いの作品を自由に観て、質問に答えるオープンなもので秘密主義はない。終わってから毎回の懇親会は実に和やかで楽しく、撮影ツアーに行っても同様だ。

だからこそ、お互いの持っている個性や感性などに刺激を受けながらも、各自の作風を他の人とは違うものに創り上げることにも繋がっていると思っている。僕の役目は、それぞれの方のよい点を見つけ、伸ばすことだと考えている。

「風」展には、このようにして取り組んでいるメンバー各自の作品を展示している。四切から全倍まで、サイズも作品内容に合わせ、大半を組写真として見せている。いずれも個性豊かな作品ばかりで、是非とも会場に足を運び、観ていただきたい。作品はオールカラーで、デジタル作品も数点ある。デジタル以外の作品は、リバーサルフィルムからインターネガを作り、ネガカラーペーパーにプリントしている。美しく滑らかな銀塩写真ならではのグラデーションを引き出した、美しく、力強く、心が和む作品です。5日(火)午後4時までの開催。

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