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 No.259

三輪 薫(みわ かおる)


No.259 『写す』/大判中判カメラ同好会 2005/4/12

「世の中便利になるほど逆を求めることもある」と、昨年の正月にこの「ひとりごと」で書いた。写真の世界もデジタル全盛と言われるようになるにつれ、銀塩カメラの中でも手作業部分が多く占める大判中判カメラを使った撮影の楽しさも再確認されるようになっているのではないだろうか。

写真を撮る魅力は、撮影後直ぐに結果を確認できるデジタルよりも、現像が上がるまで多少の心配や、出来上がりへの楽しみを秘めているほうが、緊張感もあってよいという考え方もある。時代に逆らうように見えるかも知れないが、撮る楽しみとは人様様であり、簡単に写らないからこそ面白く、魅力がある部分も存在する。このような思いを抱く「わの会」の会員の人達を対象にした「大判中判カメラ同好会」を、昨年開催した『集いの会』で発足宣言をした。いよいよ今月から活動を開始し、まずは撮影会をと中部地区の愛知県奥三河で行い、6月には関東地区の群馬県榛名湖畔で予定している。

撮影会後には参加者が作品を持ち寄った添削講評教室も開催し、遠方の方には通信添削で対応している。ゆくゆくは写真展の開催も行いたいと計画している。勿論、デジタルフォトに反旗を翻すつもりなどなく、作画によっては展示プリントをインクジェットプリンタによる和紙や画材紙などへの出力も考えている。

のんびりと楽しく撮り、人生を謳歌しながら作品創りを行えるような同好会に育って行けば幸いと願っている。

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