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 No.288

三輪 薫(みわ かおる)


No.288 『車』/古い車は増税 2006/1/26

地球温暖化や大気汚染防止のためには自動車の省エネ化や二酸化炭素などの削減が欠かせない。車もハイブリッド車を初め、燃費のよい車が多くなってきた。燃費のよい日本車が海外でも多く売れているのが理解できる。日本でアメリカの車が多く売れないのは、燃費の悪さも関係あると思う。限りある石油資源を少しでも長く持たせるには、車の燃費も無視できないからである。

そのような理由からか、低公害車には減税を行って普及に努めている。一方では増税も行われていて、新規登録後13年たった車は自動車税で税率10%加算されると言う。知らなかった。僕が昨年やっとの思いで入手した VW T-4 キャンパーは、まさにこの増税に当てはまる車だった。何か割り切れない思いがする。新車でもこの T-4 よりも燃費の悪い車は多くあるが、年式が古いと言うだけの理由で増税とは納得がゆかない。燃費がよい車に乗っていても、走行距離が長く、結果としてガソリンを多く消費し、排気ガスを多くばらまいていても関係ない、実に不思議な課税システムである。最も減税すべき対象は、車を所有しないで電車などの公共交通機関を利用して暮らしている人達だろう。

以前にも書いているが、地球温暖化防止にはガソリン車よりも二酸化炭素の排出量の少ないディーゼル車のほうがよい。ヨーロッパでは乗用車でも日本よりも遙かに多くのディーゼル車が走っている。日本では悪者扱いのエンジンだが、地球には遙かに優しいエンジンであることをもっと知らせてもよいと思うのだが、日本では何か支障があるのだろうか。

それにしても、物を大切に扱い、長く使い続けることが車社会では悪者扱いになっていたとは知らなかった。排気ガスの排出量は別にして、古いからと言うだけで増税をしてこの世から抹殺しようとする安易な姿勢は、貧しい心根と知識を垣間見てしまう。このような法律を作る人達が燃費の悪い車にふんぞり返って乗っているのだから笑ってしまう。地球温暖化を本当に心配するなら、自らハイブリッド車に乗るか電車やバスを利用してほしい。

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