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 No.328

三輪 薫(みわ かおる)


No.328 『生きる』/テレビ大好き人間 2007/4/10

僕はテレビを日がな一日、いや許されれば一ヶ月だって観続けていたいくらいテレビ大好き人間である。しかし、現実にはそのようなことは許されず、一昨年の暮れだったか妻が買ってくれた特売のHDDのデジタルビデオに収録したものを、コマーシャルを飛ばしながら眺めている。時間の節約にはこれが一番である。それでも全てを観ることが出来ず、DVDに録って置いておく。同じ時間帯で観たい番組があるときには、処分していないテープタイプのビデオに収録している。ビデオがテープだけの時には、まだ観ていないものが何本あったのか分からないほど録っていだが、処分をためらっているテープが随分残っている気がする。今や、かさばらないとはいえ、DVDに録ったものも徐々に積み上がってきた。

映像は新実を伝えると信じていたことがある。今でもその思いはある。しかし、編集段階だけではなく、撮影時でもどこまで真実を記録しているかは観る側には分からない部分もある。ドキュメンタリー番組も好きでよく観るが、全てが嘘の世界と割り切ることが出来るドラマのほうが気を楽にして観ることが出来る。現在問題になっている偽造番組自体、年中、エープリルフールの日だと思えば腹も立たない。それよりも孫請けやその下などで制作を強いられているところに、もっと多くの予算を配分するよう、広告代理店やテレビ局の中間搾取を少なくすることを先決の課題にしてはどうだろうか。

その点、娯楽ドラマの世界は気分転換や気晴らしには嬉しい番組である。時には、感情移入が激しくなって、妻や娘と観ていても涙してしまうこともある。夫であり、父である立場はどこへやらではあるが、これはこれでよいと割り切っている。そのような立場である前に、一人の心を持った人間であるからだ。と、自分に言い聞かせているのかも知れない。

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