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 No.334

三輪 薫(みわ かおる)


No.334 『車』/車の改造-3 2007/6/15

僕が撮影用に乗っているVW T-4は、国産の小型1ボックスカーとほぼ同じサイズの車体ながら、世界的に認知・評価されたキャンピングカーである。実用的な装備や使い勝手のよさは後進の日本の改造ショップの作りとは全く違う。しかし、小さなスペースから来る問題点もいろいろある。

師匠の車を見ると色々と改造されている。小さなスペースを有効に活かす様々なアイデアを実行しているのが我が師匠である。作り付けの扉を二枚に切り分けたり、テーブルの脚の位置を変えてみたり、車内のあちこちにフックを付けて色々なものをぶら下げている。

車内で寝るには外からの視線も気になるものだ。大型のキャンピングカーでは、外から覗かれる心配はないが、小型では常時回りの視線に晒されていると言ってもよい。カーテンが唯一の遮断を期待できるものだが、正規のフロントガラスに装着するカーテンは面倒で、運転席の後ろにぶら下げるのが手っ取り早い。師匠は天井にカーテンレールを付けているが、僕は突っ張り棒にぶら下げ、外すのも面倒と常時付けっぱなしである。

改造とまでは言えないが、バッテリー上がりを防ぐため、師匠より早くコンパクトタイプのソーラー充電器を購入した。この車も購入後2年を過ぎてしまった現在では16年目を迎える年代物だが、夢があり、木製大型カメラのような心の充実感を味わえる楽しい車である。しかし、この古さはいろいろな部分に支障が出てくる。幸いにして専門ショップが相模原市の境に近い大和市にあり、メンテナンスの全てをお願いできる。昨年秋を過ぎた頃、エアコンの調子が変になり、結局交換修理になった。しかし、輸入台数が少ない車は部品がなく、これも輸入して修理を依頼した。師匠の住まいの近くには専門ショップがなく、かなりの部分を自分で行っているのに驚く。FFヒーターでさえ自分で交換したと連絡があった。

http://www.geocities.jp/maedayasufusa/

このような特殊な車で、しかも年代物を維持するのは大変である。今回、余りにも長く車庫に眠っていたせいで、仕事先で遂にバッテリーが上がってしまった。折角購入しておいたソーラー充電器を活用しなかったのを後悔した。車も日々使わずに放置するとバッテリーの自然放電が多くなり、バッテリーのトラブルにもつながる。エアコンに続き、バッテリーも交換しなければならないのかと心配したが、近くの専門業者に診て頂いたが、まだ交換不要とのことだった。たまに数ヶ月くらい乗らなかったこともあり、このような時にはバッテリーコードを外しておくのがベストだとか。いちいち外すのは面倒だからと、切り替えスイッチを付けて頂いた。しかし、今度はキーを回してもエンジンが掛からないことが度々起きた。イグニッションスイッチが不良とかで、部品交換となった。次々と問題をプレゼントされるが、何故か愛着が深くなるばかりで、実に不思議な車である。

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