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 No.401

三輪 薫(みわ かおる)


No.401 『生きる』/憲法9条 2007/8/15

日本国として世界に誇ることができる代表的なものは何かと聞かれれば、間違いなく、真っ先に憲法九条と答えるだろう。僕が生まれる前だが、愚かな一部の先人達の先導や判断によって多くの尊い命を奪い、失われた。その過ちを二度と繰り返さないための憲法九条なのだから。日本の素晴らしい文化や自然と共に、世界に向かって自信を持って誇ることができる。

理想論ばかり唱えても仕方がない部分もあるので、自衛隊と名を変えた自国を守る軍隊をもっているのはよしとするにしても、自衛を超えて海外にまで出掛ける理由は見あたらないと思う。人間が初めて地球を離れ、宇宙から地球を観た飛行士が、自分たちが住み、生きる地球の美しさに感動の言葉を上げていた。その地球でさえ、大宇宙から観れば小さな蟻どころか、目に見えないくらい小さな塵にも充たない存在である。

その小さな地球の各地で戦争や争い事が起きている。実に情けなく、悲しいことである。それらの指導者を一堂に集め、宇宙からこの美しい地球を眺めさせることが出来たらと思う。自分たちが行っていることが、実に馬鹿馬鹿しく愚かなことに気づくだろう。

8月15日がどのような日なのか、知らない若者が増えていると聞く。広島や長崎に落とされた原子爆弾のことも同様に知らない若者もいるという。学校で、何を教えてきたのだろうか。戦争とはいえ、無差別に兵隊ではない一般市民を殺戮するのは、当時の国際法でも禁じられていたはずなのに、いまだに日本政府は正式にアメリカ政府に抗議していないのではないだろうか。沖縄戦で庶民が軍によって自決させられた記述も教科書から削除されたとも聞く。だとしたら、こんなに情けない国はあり得ない。アメリカにごまをすり、迎合する政治家や役人など、平和を望む国民には必要ない。戦後60年を経ても、全国には米軍基地が多く存在している。日本はまさにアメリカの属国である。属国であることを望んでいるのが、現在の政府であり、政治家や役人である。それらの政治家を選んだのは紛れもなく選挙権を持つ国民である。だから、情けないことおびただしい。

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