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 No.408

三輪 薫(みわ かおる)


No.408 『写す』/日進月歩のデジタル機器 2007/10/20

2001年に発売のEOS D30は 36万円ほどだった。それまでのレンズ交換式の小型デジタルカメラは100万円を軽く超えるものが大半で、デジタルフォトを研究するなら早い方がよいだろうと喜んで飛びついた。以後に発売のD60は30万円弱。10Dは20万円弱。20Dも20万円弱。 EOS kiss Digital Nは10万円を割り、キヤノンの1機種としての販売台数の新記録を達成したと聞く。そして、EOS-1D Mark II よりも画素数が多いフルサイズの5Dが、より安価になって一昨年秋に登場し、EOS kiss Digital N とEOS 5D を共に購入した。昨年春にはEOS 30Dが発売になったが購入は見合わせ、 EOS kiss Digital X を購入した。

35年前頃にメカニカルのキヤノンF1が発売になった時は確か8-10万円で、当時の大学卒初任給の2倍近い価格だったと思う。しかし、このカメラを買う人は、多分一生ものと思っただろう。僕は中古も含め3台持っていて、ニューF1もあり、まだ現役で十分通用する。海外での撮影で-30℃を越えそうな所に行く場合には、耐寒用のオイル交換をしたボディーとレンズを必ず持って行く。耐用年数と安心感を考えると、納得のゆく価格だろう。

キヤノンの顔料タイプの大型プリンタ W8200 は当初は確か128万円で、次機種のW8400は当時のエプソン PX-9000/9500と同額の何と半額以下になった。デジタル機器は、カメラもプリンタも、その周辺機器も、発売になる度に価格が安価になり、スペックも充実してくる。

プリンタは、銀塩のポジフイルムの銘柄ほどの発色の違いはないにしろ、少なくとも数機種は必要と思っている。しかし、染料/顔料タイプやメーカー違いで多機種を所有している人は少数派だろう。安くなってきたとはいえ、カメラもプリンタも、買い換えに要する期間が短すぎる。デジタルは魅力を秘めた世界だが、長年付き合うには辛い面も多い。

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