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 No.421

三輪 薫(みわ かおる)


No.421 『車』/スタッドレスタイヤでの雪道走行 2008/1/26

VW T-4のスタッドレスタイヤでの雪道走行は、重量級であるがゆえの走行安定性も期待できるが、坂道での走行は心配である。重いために上らなかったり、ブレーキを掛けても、その重さのためにアイスバーンなどでは制動が効かなく、ツルツルと滑って下ってしまうこともあるだろう。

初代デリカ4WDに乗っていた頃、冬季の東北で結構な下り坂に出合い、チェーンを装着しないと危険だと判断して一端停車した。まもなく車が動き始めて慌てたことがあった。車の重さが原因で、当時のスノータイヤではアイスバーンの上にそのまま止まることが出来なく、引力のままに下り始めたのだった。スパイクタイヤも市販されていたのだが、高速道路での移動距離が長く、不適と判断して使わなかった。その代わり、最悪のことを考えて4輪分のチェーンを用意して撮影に出ていた。

その体験から20年ほど経っているが、昨年11月に装着したミシュランX-ICEの性能はどうだろうか。本格的に雪国へ行く前に何処かで試走して確認したいと思っている。その点、未経験だがスパイクタイヤは随分安心できるタイヤだっただろう。初代デリカ4WDを9年乗り、その後、新発売になったデリカスペースギアに乗り換えた。スタッドレスタイヤでも雪道走行が心配で、結構高かったゴムタイプのチェーンも購入したが、11年乗り続けて一度も使わないで済んだ。初代デリカ4WDよりも進化した4WDと、より高性能化したスタッドレスタイヤだったからと判断している。スタッドレスタイヤも年々進化しているとはいえ、FFのT-4にはどの程度安心感を抱くことが出来るのかは未知数である。VW T-4に乗り換えて以来、豪雪やアイスバーンでの走行は未経験で、だから心配である。

今回、ミシュラン/スタッドレスタイヤX-ICEを選んだ理由は、雪道走行と共に撮影地に行く大半の道路が積雪やアイスバーンではない一般のアスファルト路面であるからだ。冬季に連日のように降雪がある地域で走行する場合と、目的地の僅かな部分で雪道やアイスバーンの道路で走行する場合では、スタッドレスタイヤの選択に違いがあってもおかしくはない。数十年前のスタッドレスタイヤと現在市販のものとは、比べようがないくらいに進化しているはずだ。無茶な走りをしない限り、雪道での走行性にはメーカーが違っていても大きな差は出ないと思っている。だからこそ、僕のスタッドレスタイヤの選択の判断は、両方の走行に対してフィフティーの価値観で臨んだ。

以前乗っていたゴルフワゴンのミシュランタイヤは、軽く5万キロも走ってくれた。現在の車はもう少し重量があり既に4万キロ近く走っているが、後輪は充分と思える溝が残っている。冬季用のミシュラン/スタッドレスタイヤX-ICEも、他社のタイヤに比べ、結構持ちがよいとの情報もある。JAFの記事に掲載されていた経年変化も考慮に入れなければならないが、11月頃から4月まで半年も履き続けるスタッドレスタイヤへの期待は、数年で交換するとはいえ、夏用のタイヤと同じような期待を抱いてしまう。ミシュランX-ICEを選んだことも、あながち外れとは言えないだろう。とても評判のよいブリジストン「ブリザックREVO2」を選択し、高速道路ではのんびり走行を心掛けるならば、雪道やアイスバーン道路での安心感は何事にも代え難いとも判断できるだろう。どちらの選択も間違っているとは言えなく、だからか、T-4の師匠は夏冬ともミシュランのタイヤを履いていたのに、今回は「ブリザックREVO2」を選択。同じ時期に違うスタッドレスタイヤを履いたのだが、豪雪状態やアイスバーンでの結果がどうでるか興味津々である。

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