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 No.447

三輪 薫(みわ かおる)


No.447 『車』/省エネ 2008/8/27

今年も暑い夏がやってきて、異常とも思えるような酷暑が続いた。地球温暖化のせいで年々残暑も厳しくなっている。暑さが苦手な僕は閉口しているが、困るのが電車やビルなどの過剰冷房である。レストランに入っても冷房を弱めて欲しいとお願いすることがある。夏は熱くて当然なのだから多少涼しいくらいで十分だろう。冬は過剰暖房となる。これらで消費される燃料は莫大であり、TVを見ていても、男性は夏でもスーツにネクタイ、女性は冬に薄着で登場する。きっとスタジオは過剰な冷暖房なのだろう。そのようなアナウンサーやコメンテーター達が省エネを叫んでも信憑性がないのは明らかである。全国のビルや電車の冷暖房を過剰から解き放てば、一体どれだけ節約できるのだろうか。そのほうが先決な気がする。僕の仕事場は西日が当たって夏は熱く、冬の夜はかなり冷え込む。しかし、エアコンの冷暖房が嫌いで、我慢できなくなったときにちょっと付ける。冬は、時にはダウンのベストを着ながら仕事をしている。

オーストラリアでは地球温暖化を食い止めるため、白熱電球の使用を禁止し、蛍光灯やLEDランプにするという。最近では白熱電球に近い色合いの蛍光灯が多く開発されており、いいことかも知れない。しかし、我が家にはハロゲンランプや形状が変わったタングステンタイプの照明器具を結構付けていて、これらに合うタイプの蛍光灯やLEDランプがあるのかどうか心配である。しかし、都会のイルミネーションや様々なものをライトアップしているものが全世界的にはもの凄く多い。この消費電力や放熱が地球温暖化にかなり影響していると思うのだが、余りうるさく騒がないのは何故だろうか。

車もハイブリッドタイプが評価されているが、原発と同じで廃棄したときのバッテリーなどの処分に問題を残している。リサイクルするには限度があるからである。それに比べ、今年発売になった VW Golf Trendlineはハイブリッドタイプではないが、1400cc/7速で10モード燃費も16km/1L を超えるという。また、走り方によっては、ハイブリッドタイプ車のはしりであるトヨタのプリウスに匹敵するような 20km/1L の燃費も可能だという。排気量や馬力は少ないが、低速でのトルクも高く、普通に走るには高速回転で馬力を引き出す車よりも実用的である。トータル的には、この車のほうがエコカーと言えるのではないだろうか。

VW Golf Trendlineはハイブリッドタイプのトヨタのプリウスに比べ、価格も車体のサイズも同じくらいながら、車としての仕上がりには雲泥の差がある。同様の価格ながらイスやダッシュボードの資材も比較にならず、作りの違いは歴然としていて、ハンドルを握っただけでも如何にこの車が素晴らしいのかが誰もが理解できるだろう。以前乗っていたゴルフワゴンは9年経った時点で買い換えたが、最後まで新車同様の乗り心地で、外観も朽ちた思いはしなかった。同価格の国産車は日に日に朽ちてゆくような気がする。車格的には高級タイプに当てはまる国産車でも、手抜きが多いと評論家の方が指摘していた。何故、VW にできて、国産車にはできないのか、全く理解できない。車も、作りがよく長く乗り続けても飽きが来ないタイプを買うほうが、個人的には経済的に省エネである。

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