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 No.458

三輪 薫(みわ かおる)


No.458 『写す』/「わの会」第5回写真展 2008/12/2

3日(水)から二年毎に開催してきた「わの会」写真展の5回目が始まる。「わの会」は全国組織なので北海道から九州までの広範囲の会員85人が出品する。自然風景の作品が多いが、造形的な作品やスナップ的なものもある。デジタル時代を反映し、銀塩ペーパーにラムダで出力の作品だけではなく、インクジェットプリンタで画材紙や和紙にプリントした作品も結構あり、自家処理によるプリントも多い。自家処理による手焼きのバライタ印画紙のモノクロ作品もある。

1回目と2回目は、会場のドイフォトギャラリーの壁面長のこともあり、2週間開催し、前期後期と分けて展示した。3回目は銀座にあったコダックフォトサロンの広いほうの会場で開催し、4回目から京セラ・コンタックスサロン東京に会場を移し、今回も同じ会場で展示する。点数の関係でサイズは半切だが、80点を超える作品が並ぶと壮観である。

出品する会員には、10-20点応募していただき、作品内容と照らし合わせながらセレクトと会場構成をする。カメラも様々で、多くが35ミリ判であるが、中判の645や66判もあり、4×5インチ判もある。作品内容や画面比率、用紙も様々である。これらの多様で多くの作品を、全ての作品を見応えのあるように配慮しながら作品セレクトと展示構成するのは大変な作業である。デジタル作品はピントやブレのチェックもあり、A4サイズで応募していただく。フィルムだけだった1回目は大きなライトボックスがあれば事足りたが、それに比べ、デジタル作品が増えるとこれらの作業が実に膨大になる。応募作品にトラブルがないとは限らず、作業を担当する多くの人の立ち会いで応募作品を開封し、確認する作業も大切である。今回は9時間近く掛かっても終わらなかった。

銀塩プリントは、湘南4人展と同様にPGL(フォトグラファーズラボラトリー)に依頼した。今回もポジからインターネガを作成し、グラデーション再現に優れたネガペーパーを選んでいる。テストプリントを作成して本番指定し、作品によってはレタッチも加え完成度を上げている。プリントによっては再プリントも繰り返す。ラムダ出力と画材用紙のラボ仕上げは堀内カラーに依頼した。これらの作業も大変であるが、結果として、展示された写真を見ると嬉しさが湧き上がり、疲れが吹っ飛んでしまうから不思議である。

写真展の楽しみの一つに会期中に開催する出品メンバーによる懇親会がある。10月に開催した年に一度の『集いの会』とは違った喜びと楽しさがあり、遠くから駆けつけてくれる会員もいて、久しぶりに会えるのも嬉しい。

*会場:京セラ・コンタックスサロン東京
http://www.kyocera.co.jp/prdct/optical/salon/salon3.html
*会期:12/3(水)〜9(火)10:00-18:00 (最終日/16:00まで)*12/7(日)休館 

「わの会」展と共に、湘南4人展を開催したポートレートギャラリーで、専任講師を務めているキヤノンフォトクラブ東京第5展も開催する。併せて観ていただければ嬉しい。

◎キヤノンフォトクラブ東京第5展 12/4(木)〜9(火) *日曜日も開館
 ポートレートギャラリー http://www.sha-bunkyo.or.jp/gallery/port.html

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