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 No.481

三輪 薫(みわ かおる)


No.481 『車』/VW T-4 車検 2009/7/20

4年前に13年落ちで買った憧れのキャンピング仕様の VW T-4 だが、今月で新車登録後18年目を迎える。昨日、入手後2回目の車検を済ませ、受け取ってきた。しかし、屈強な車であってもやはりいろいろと問題も出てきて、交換部品も多かった。しかも、日本に数百台と少ない車のため、部品の調達にも時間が掛かるのだろうか、ショップに依頼してから出来上がるまでに何と3週間掛かった。このような車は事前にチェックしてもらい、部品調達後車検を受けるのがよいと、アメリカの希少車に乗っているヤマト便の若い運転手の方が教えてくれた。

古い車では車検費用もそれなりに必要になるが、だからといって手放す気にはなれない。どちらかと言えば、益々愛着が増すばかりの実に不思議な車である。兵庫県に住む我が VW T-4 の師匠も同じ気持ちだ。18年目を迎えるといっても、購入以来4年間で洗車したのは数えるくらいだが、外観も朽ちたところは全くなく、実に丈夫に出来ている。実は洗車をする趣味はなく、購入時に雨で汚れを落とすことを期待してポリマー処理をしてもらった。しかし、ビックリ仰天の超鮮やかな色になって納車され、ショップで見た渋い色になるまでしっかり洗車するのを控えているのだ。4年経って、かなり近い色になってきた。経年変化を愉しんでいる。

最低地上高も、前輪駆動の2WD ながら、国産の屈強な 4WD 車よりも高く、実用的には優れた車である。購入時にはここでもいろいろ書いているが、この車は5ナンバー枠のハイエースの車幅を20センチ弱広げたサイズながらも40数リットルの冷凍冷蔵庫や2口コンロ、40L の給水タンクを備えたギャレーもあり、100A のサブバッテリーも2つ積み、AC 100V の外部電源端子もあり、ポップアップして二階でも就寝できる本格的なキャンピングカーである。収納スペースも多く、各所に工夫が見られ、結構入るのが嬉しい。これ以上大きなサイズだと細い道には入れず、撮影には向かない。やはりこれくらいのサイズのキャンピングカーは、車を道具として考えるレベルで設計されていないとまやかしの車になってしまう。この車と国産の小型キャンピングカーを比較すると、その設計思想の全てが分かってくる。歴史の違いを感じるのは仕方がないことだと思う。

とは言っても、小さな車だけに荷室(ベッドスペース)は狭い。1週間から10日くらい出掛ける撮影行では着替えなどの荷物も多くなり、キャンピングは少ない。しかし、現場に夜半に着くときや、星空を撮影したいときなどは安心感が高い。冷蔵庫で冷やしたビールを飲みながらの撮影も楽しい。また、前輪駆動ながらも意外と小回りが効く。ハンドルの切れがいいからだろう。但し、目一杯に切るとキーキー鳴くし、パワーステアリングながらも片手では回せないほど結構重い。Volkswagenの車は他の車種でも大半重いように感じるが、高速道路での安定した走りを考えたものと思っている。

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