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 No.499

三輪 薫(みわ かおる)


No.499 『写す』/冬の日差しとファインプリント展の巡回展会場 2010/1/5

10日から伊勢和紙ギャラリーで昨年3月に京セラ・コンタックスサロン東京で開催の「ファインプリント展-V」の巡回展を開催する。1月に伊勢で開催するのは初めてである。今までは大半9月か11月に開催してきて、今回は「冬の日差しも素敵なので、1月は如何ですか」と伊勢和紙の社長の中北さんから言われ、それもいいかもと今回の開催になった。

伊勢和紙ギャラリーは、大正ロマン漂う素敵な佇まいの日本家屋の中にあり、2005年にオープンした。外光を生かした展示もしていて、下記サイト「伊勢和紙の活用例」の、僕の個展「風光-V」展、「花逍遙-II」展のところに会場の様子を数多く掲載している。

http://isewashi.co.jp/

メイン会場の展示パネルは白と黒のアンサンブルに作られ、作品内容に応じて両面を使い分け、パネルのレイアウトもかなり自由になる作りになっている。メイン会場も外光を生かした展示ができ、照明も都内一流ギャラリーと同等の設備を備えている。ここでの僕の個展は東京展の巡回展が大半だが、このギャラリーで眺めるほうがすてきに感じることも多い。作者としてもこの会場で作品を展示できるのは誇りに思っているほどだ。外光が入る展示では、その日の天候や時間によって作品の表情が違って見えたり感じたりするのが魅力で面白い。現在のメインギャラリーになっている部屋が以前訪れたときに使われていないのを知り、結構な広さと3,5mを超える天井高が魅力で、「お金は出せないが、アドバイスはします」とギャラリーの開設をお願いした。

社長の中北さんもこだわりの人で、実に立派なギャラリーに変身した。階段部分も広くすてきな造りで、ここも展示場所として活用でき、伊勢和紙photo の 860mm 幅のロールの吊り作品を展示することが多い。昼間の明るい時間では自然光がメインで、窓際に展示の作品は逆光となり、和紙ならではの透けた光で観ることになる。夕方になると外が暗くなり、照明のライトの光がメイン光になる。この狭間の時間も面白い見え方がする。

遠くからもご来場いただくことも結構あり、バスを仕立てて来てくれる愛好家のクラブもあって、社長の中北さん共々嬉しく思っている。今回の個展では、1/10(日)-11(月/祝),29(金)-30(土) 滞廊していて、ご来場をお待ちしています。

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