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 2010年

三輪 薫(みわ かおる)


2010年

No.536 『創る』/アナログとデジタルプリントの比較と使い分け-2 2010/12/31

今年は個展を開催するつもりはなかったが、昨年に引き続き日本橋の小津ギャラリーで伊勢和紙による写真展を開催した。8月上旬の超暑かった日々にもかかわらず、実に多くの来場を得た。嬉しいことである。今回も昨年同様に会場の半分を主宰しているフォトワークショップ「風」のメンバー展にしたこともあり、自分の作品の準備...more

No.535 『創る』/アナログとデジタルプリントの比較と使い分け 2010/12/20

デジタルプリントをお願いしているプロラボの堀内カラーでも、数年前から写真展の和紙プリントを受けてくれるようになった。デジタル画像からは銀塩ペーパーに出力するラムダと、インクジェットプリンタで出力する画材紙と和紙の2種(伊勢和紙photo雪色/とりのこ色)を選ぶことが出来る。ラムダ出力も数種のペーパーを選択で...more

No.534 『観る』/アナログとデジタル画像 2010/12/15

TVで余りにも克明できめ細かな映像を見るのは疲れることもあり、昨年末に液晶TVに切り替えた我が家では、まだアナログ放送も受信している。アンテナを今まで使っていたものを流用していて、デジタル放送の受信には局によっては乱れることもあるからという理由もある。
デジタル放送の番組がフルサイズのデジ...more

No.533 『車』/車の任意保険と代理店 2010/12/5

5年前に13年落ちの中古で買った小型キャンピングカー「VW T-4 ウェストファリア ユーロバン CV」も新車登録から19年目を迎えている。このような古い車でもしっかり任意保険を掛けているのは言うまでもない。しかも、格安の保険が一杯宣伝されているが、考えもあって通常の高額な保険を掛けている。もちろんと言っては何だが...more

No.532 『創る』/がんばらない人生と「わの会」写真展 2010/11/25

「がんばってね」という言葉をつい発してしまうこともあるが、僕は余りがんばらない主義を支持してしまう。自分の実力以上にがんばると疲れ、ストレスも溜まり、全ていい結果に結びつくとは限らないからだ。何事もマイペースで行うことが肝要だろうと思っている。
主宰する全国組織の「わの会」も1998年...more

No.531 『創る』/写真のトーンとグラデーション再現-4 2010/11/15

最近の写真教室や愛好家のクラブに入ってくる人の中には、フィルム撮影を経験していない方も少しずつ増えてきた。問題は、このような人達に写真の色とは何かを伝えることが難しいことだ。様々な発色のリバーサルフィルムを多銘柄経験してきた人達には、「○○フィルムのような色合いとコントラストで」と言えば何となく伝わ...more

No.530 『創る』/写真のトーンとグラデーション再現-3 2010/11/5

かなり前のカメラ誌でPLフィルターの使い方へのアンケートがあった。常用派か、たまに使うか、使わないかの質問だった。僕は必要に応じて使う。1週間くらいの撮影行でもほとんど使っていないことがあったり、終日大半付けっぱなしだったり、様々である。
原則的には、PLフィルターは使いたくな...more

No.529 『創る』/写真の楽しさ 2010/10/25

デジタルカメラは実に便利で、撮影の失敗がほとんどないカメラである。だから雑誌などの撮影はほぼ全てがデジタルに移行している。しかし、作品作りの撮影で楽しいかといえば、全面的に肯定出来ない部分もある。何事も失敗から学ぶことも多い。デジタル撮影では撮影時に失敗をフォローしてしまい、余程のことがない限り大き...more

No.528 『創る』/合同審査と受賞作品 2010/10/15

カメラ誌の隔月刊『風景写真』で、今年から新たな「マスターズ・フォトコンテスト」が行われた。参加資格は、過去の『風景写真』フォトコンテストで年間最優秀作品賞、年間最優秀作家賞、年間グランプリのいずれかの受賞歴があること。2009年度フォトコンテストで総合獲得ポイントが上位30名以内に入っていること。これらの...more

No.527 『創る』/カメラで和紙に描く世界-2 2010/10/5

自然風景を撮り始め、のめり込むほどに『カメラで日本画や水墨画を描く』作風は僕に合っていると確信した。僕の最終作品は長年プリントと考えていて、写真の世界に入ってからずっと変わっていない。この作風を最も生かしてくれるのが和紙だと思ったのだが、フリーになった当時はファインプリントとして通用する耐久性の高い...more

No.526 『創る』/カメラで和紙に描く世界 2010/9/25

『カメラで日本画や水墨画を描く』という発想をしたのは40年近く前だが、フリーになった30年前頃にこの発想を本格的に自分の作風として研究を始めた。生まれ育った実家の家業が塗師と言うこともあるだろうが、日本人の僕が写真で作品創りをするなら、日本的な作風の構築を目指しても不思議ではない。この作風の構築のために...more

No.525 『車』/車のデザインと質感 2010/9/15

先月お台場に行って観覧車に乗ってきた。以前娘から今年の暮れには撤去されてしまうらしいと聞いていて、この観覧車から一度夜景を楽しみたいと思っていたからだ。隣のビルにはトヨタ車の全てが展示されているのではないかと思うほど多くの車が置いてあった。試乗も出来るらしい。この日は近くのホテルで夕食を食べたときに...more

No.524 『創る』/写真のトーンとグラデーション再現-2 2010/9/5

デジタル全盛になってプリントでよいことも増えた。鮮やかタイプのリバーサルフィルムで撮り、なおかつPLフィルターを併用したものは、ダイレクトプリントではハイコントラストで色合いもフィルムよりも鮮やかになる。その点、ネガフィルムとリバーサルフィルムの中間くらいのグラデーション再現をするデジタル画像は、...more

No.523 『生きる』/忘れてはいけない史実と忘れたい事実-2 2010/8/25

何時の日か、写真には銀塩写真というものがあったらしいと言われる時代が来るような気がする。世の中に銀塩写真が生まれて200年足らずで、デジタル写真が一般的になってからはまだ10年くらいである。その今でも既にデジタル全盛と言われ、銀塩写真をメインとする人達は実に少数派になっている。...more

No.522 『生きる』/忘れてはいけない史実と忘れたい事実 2010/8/15

百科事典ではお盆を「太陰太陽暦である和暦(天保暦など旧暦という)の7月15日を中心に日本で行なわれる祖先の霊を祀る一連の行事」と書いてあるが、僕が育った関ヶ原でのお盆は8月15日だった。8月15日は終戦記念日でもある。しかし、今の若者達の中には「終戦記念日」と言う言葉ですら死語になっている人もいるという。...more

No.521 『創る』/フィルムの底力 2010/8/10

今回の小津ギャラリーで展示していたカラー作品の元画像は全てリバーサルフィルムである。デジタルプリントを展示した個展は今回で8回目であるが、キヤノンサロンの「風色-II」展とキヤノンギャラリーで開催した「花逍遙-II」展以外の元画像は全てフィルムである。モノクロのファインプリントによる個展も同様だ。...more

No.520 『創る』/写真のトーンとグラデーション再現 2010/8/1

巷では、三輪の写真はハイキーであると思い込んでいる人も多いようだ。確かに、たまには見た目よりも明るいトーンの作品を発表することもある。しかし、ハイキーではない。色濃い被写体よりも明るめの被写体を多く撮っているだけである。また、影が強く出る晴れの撮影が少なく、画面全体に光りがよく廻っている作品が多いので、...more

No.519 『創る』/デジタル時代のアナログ-4 2010/7/25

和紙のデジタルプリントで展示した個展は7回開催しているが、デジタルカメラで撮影した個展は2回である。他は全てフィルムで撮り、データ化して大半伊勢和紙にプリントしてきた。和紙だけではないと思うが、プリントした画像から感じるものがフィルムをデータ化したほうが豊かであるような気がするからである。勿論、全てに当て...more

No.518 『創る』/デジタル時代のアナログ-3 2010/7/15

写真の魅力は銀塩フィルムの粒状性にもあると思っている。小型カメラ、中判カメラ、大判カメラの順で当然ながらフィルムサイズが大きくなり、同じサイズにプリントした場合、当然ながらフィルムサイズに応じて粒状性がきめ細かく見える。35ミリ判のフィルムカメラで撮って横幅1,500ミリくらいのカラープリントで個展を開催した...more

No.517 『創る』/デジタル時代のアナログ-2 2010/7/5

我が家は20年近く前に改築した。それまでの家は暗室が小さく、8×10inch 判の引き伸ばし機を導入するには無理だったからである。しかし、暗室の設計で機器の配列やプリント作業のバットなどを並べる計算を間違えてしまった。実に多大な借金を抱えての改築だったが、改築の第一目的の暗室作業が中途半端なものになり、精神的にも...more

No.516 『創る』/デジタル時代のアナログ 2010/6/25

写真界もデジタル全盛になってしまったが、僕はいまだにフィルムでも撮っている。デジタルは実体があるようで、ないに等しいとも思っているからである。また、少なくとも生きている間に全てのデジタル画像が、フィルムのように完璧に保存され、使えるかどうかの心配もあるからである。
デジタル機器は実に寿命が短いが、アナログ...more

No.515 『創る』/手漉き伊勢和紙とスキャナ 2010/6/15

昨年3月に閉館寸前の京セラ・コンタックスサロン東京で「ファインプリント展-V」を開催後、数年は個展開催を休もうと決めた。それまでの10年間で10数回開催してきたからで、暫く自分の個展は一休みしてのんびり撮影に専念したいと考えたからである。
しかし、昨年8月の暑い最中、日本橋の小津...more

No.514 『生きる』/高速道路と通行料 2010/6/5

民主党が政権を取ってから始まった週末の高速道路通行料金の1,000円が先月いっぱいで廃止になると一旦決まったが、これはいいことだと思っている。慣れない日曜ドライバーが起こす事故も少なくなるだろうし、今までなら高速道路を使ってそれほど遠くに出掛けなかった人も遠くに行くようになって排ガスも多くなっている。これも少...more

No.513 『生きる』/車内の携帯電話 2010/5/25

電車に乗ると車掌のアナウンスで「乗車中の携帯電話のご使用はご遠慮下さい」との言葉がいまだに繰り返し聞こえてくる。携帯電話は電波の届く限り何処にいても送受信できる便利さがある。だから急激に愛用者が増えてきたはずだ。緊急の連絡には携帯電話ほど便利なものはない。しかし、携帯電話機を車内で使うことを否定されると...more

No.512 『生きる』/着メロ 2010/5/15

僕は携帯電話の着信音に「着メロ」と呼ばれるものを使ったことがない。いや、拒否反応が強く使いたくない。「着メロ」愛用者は音楽が好きなのだろうかと思ってしまう。何故なら、音楽が好きなら途中で止めることなど苦痛に感じるのではないかと考えるからである。
しかし、このことを娘に話したら、「好きだ...more

No.511 『生きる』/不景気時代の生き様 2010/5/5

先日、実に久しぶりに名古屋のデザイン学校の同学年で、グラフィックデザイン科を出て、卒業後から現在もデザイナーとして活躍している友人と話し込んでいた。お互い零細ながらも自立しながら生きている身だが、この不景気時代に愉快な話はない。だからといって心底嘆き苦しんでいるわけでもない。何とかお互いそれなりの仕事も...more

No.510 『生きる』/自分に正直に生きる 2010/4/25

人生には色々なことがあり、思うようには生きられない。何度も後悔したり、挫折を繰り返してきた。しかし、後悔しても時間が戻るわけでもなく、何も始まらないことは分かっている。現在の生活や仕事に満足している人はどれほどいるのだろうか。ある大会社の人に尋ねたら、大半の人がその職業に満足していなく、担当する仕事を喜...more

No.509 『生きる』/日本の食糧-2 2010/4/15

僕が子供の頃には日常何を食べていたのだろうかと思い出そうとしても余り記憶に残っていない。山間の小さな町で、当時は流通も現在のようではなく、たいしたものは食べていなかったと思う。畑で作った野菜が大半で、たまに魚屋さんで塩鯖やサンマや鰯を買っていたような気がする。都会の生活は余り知らなかったので、そのような...more

No.508 『生きる』/日本の食糧 2010/4/5

日本の食糧自給率は40%を割っている。先進国と言われている中ではダントツに少ない。衣食住の中では最も大切なのは食だと思うのだが、この食に対する危機感が政府や政治家には乏しすぎる気がする。何かあって、食料の輸入が途絶えることがあるようなら、日本人は飢え死にしてしまう。
士農工商と位置づけた江戸時代を見習うべき...more

No.507 『生きる』/もったいない 2010/3/25

40年前に上京し、転々と移り住み、現在のところに引っ越して来てから30年近くなる。建て売りの家を10年後に改築したのは 8×10inch 判の引き伸ばし機を導入した暗室を確保したかったからだが、設計を間違えて決して使いやすいとは言えないまま我慢して過ぎてきた。暗室処理にのめり込みすぎた健康上の理由で、この暗室は普段は書...more

No.506 『車』/2WD車とスタッドレスタイヤ 2010/3/15

5年前に20年も乗り続けた4WD車から前輪駆動の2WD車に乗り換えた。5メートルに満たない小型ながらも本格的なキャンピングカーだから普段は実に快適で、撮影地に夜半に着くときにも安心である。しかし、積雪の多い冬期には困惑することも多い。20年も4WD車を乗り続けていると4WD車との違いがはっきりと痛感できる。...more

No.505 『生きる』/もったいないは、死語か 2010/3/5

「もったいない」と言う言葉は、世界共通語になっていると聞いたことがある。物を大切にすることは大事なことで、日本人の姿勢が評価されてのことだろう。しかし、「エコ・エコ」と叫ばれ、古い物を使い続けることを否定するような風潮がはびこっている。この有様を見ていると、日本で生まれた「もったいない」と言う言葉は、...more

No.504 『生きる』/アイドリングストップ 2010/2/25

深夜のSAやPAの駐車場では長時間エンジンを掛けっぱなしにしているトラックも多い。観光バスもお客を下ろした時でもエンジンを切らず、アイドリング状態のを多く見かける。撮影ツアーなどでは真冬以外では撮影中にはエンジンを切ってくれるよう頼むことにしている。
夜の繁華街には送迎用の高級車がずらりと並...more

No.503 『車』/動くコンピューター 2010/2/15

車は走る道具だが、時には凶器にもなる。エコカーとしてダントツの売れ行きである車がリコール問題を起こした。ブレーキに問題があり、原因はブレーキを制御する搭載のコンピューターのプログラムにあるという。車は、走る、止まるを正確に作動しなければ安心して乗ることが出来ない。作る側は命を預かっているという信念を持って...more

No.502 『生きる』/エコ生活の疑問 2010/2/5

TVや新聞などを見ていると、やたら「エコ・エコ」との言葉が溢れるようになってきた。確かに環境に優しいエコは大切であるが、優しくないことが悪のように聞こえてくるような気がするのがちょっと気になっている。
昨年の車の販売台数はハイブリッドのプリウス...more

No.501 『写す』/ハイビジョンサイズの画面比率 2010/1/25

携帯電話の画素数も、何と1200万を超える時代になってきて驚いている。レンズ交換式のデジタルカメラだけではなく、コンパクトタイプの画素数も1,000万画素は当たり前となっていて、一体どこまで多くなり続けるのだろうか。果たして画素数が多くなることがベストなことだろうかと思ってしまう。
昨年暮れ、妻に LEICA D-LUX 4 をプレゼント...more

No.500 『写す』/冬の日差し 2010/1/15

光と影がはっきりしたライティングよりもソフトで優しい光が好きである。だからか、晴れた日の撮影でふと気がつくと日陰にいたりすることも結構ある。沖縄は夏が一番と思っている人が多いと思うが、冬の沖縄もいいものである。沖縄の島々には随分通っているが大半夏で、冬の沖縄には本島の彼岸桜(寒緋桜)を観たいと出掛け、沖縄の...more

No.499 『写す』/冬の日差しとファインプリント展の巡回展会場 2010/1/5

10日から伊勢和紙ギャラリーで昨年3月に京セラ・コンタックスサロン東京で開催の「ファインプリント展-V」の巡回展を開催する。1月に伊勢で開催するのは初めてである。今までは大半9月か11月に開催してきて、今回は「冬の日差しも素敵なので、1月は如何ですか」と伊勢和紙の社長の中北さんから言われ、それもいいかもと今回の...more

No.498 『生きる』/2010年をいかに生きるか 2010/1/1

今年はフリーになって29年目を迎える。写真の修行中だった26歳で結婚し、フリーでは食べる当てもなく、名古屋で学んでいたデザイン学校の写真学科の母校「日本写真専門学院」教務課に勤めた。7年半後、突然退職したのでまたもや生活の当てもないままに、もう勤めはご免と食えないフリーになった。挙げ句1年近くたいして働くことな...more


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