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 No.501

三輪 薫(みわ かおる)


No.501 『写す』/ハイビジョンサイズの画面比率 2010/1/25

携帯電話の画素数も、何と1200万を超える時代になってきて驚いている。レンズ交換式のデジタルカメラだけではなく、コンパクトタイプの画素数も1,000万画素は当たり前となっていて、一体どこまで多くなり続けるのだろうか。果たして画素数が多くなることがベストなことだろうかと思ってしまう。

昨年暮れ、妻に LEICA D-LUX 4 をプレゼントした。コンパクトのデジタルカメラは、レンズ交換式の一眼レフカメラと違って気軽に持ち運べる利点と楽しさがある。この LEICA D-LUX 4 は LEICA D-LUX 3 と同様に[9:16]のハイビジョンサイズへの切り替えレバーがボディから少し出ているレンズの鏡胴部分にあり、小型カメラの画面比率[2:3]よりも結構お洒落な写真に見える。また、再来年にはテレビ放送もデジタル化を迎え、今や6割以上の家庭でハイビジョンサイズのテレビが置かれているという。このような現状では見慣れた画面比率が従来のブラウン管テレビの[3:4]の画面比率ではなく、[9:16]のハイビジョンサイズであるから、小型カメラの画面比率も[2:3]よりも[9:16]のほうが自然に受け入れられるようになる日も近いのではないかと思っている。

しかし、液晶テレビの画面を見ているとブラウン管タイプのテレビのような自然な奥行きを感じなく、何となくぬめっとした画像に見えるものが多い。色合いのどぎつさも気に入らず、やはりアナログのTVが自然だと今まで拒否してきた。だが、LEICA D-LUX 4 を買いに行ったときにTVのフロアーにも足を止めてしまった。係員の説明を聞く内、LEICA D-LUX 3/4 の画像を大きく映して観たくなり、ついつい本音で聞き、各社のデジタルTVを見比べてしまった。当然というか、各社のTVの映りの差はパソコンの各社のディスプレイより結構あるような気がする。しかし、ソニーのフルハイビジョン・4倍のコマ数のを見たら画像もなめらかで、シャドウ部のつぶれも他社のTVに比べて少なく、結構自然な画像に感じた。この日の25%ポイント還元とエコポイントを併せると7万円近く安価になるのも魅力で、遂に買ってしまった。

テレビ放送のデジタル化を迎えるまではブラウン管テレビを貫くと宣言していたのに、いとも簡単に自説を曲げてしまった。アナログ派と自認しているにもかかわらず、最近では大半の撮影がデジタルになっているのと似ている。もう、このようなことへの自認を公言するのはやめにしたほうがいいかと思った次第である。

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