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 No.502

三輪 薫(みわ かおる)


No.502 『生きる』/エコ生活の疑問 2010/2/5

TVや新聞などを見ていると、やたら「エコ・エコ」との言葉が溢れるようになってきた。確かに環境に優しいエコは大切であるが、優しくないことが悪のように聞こえてくるような気がするのがちょっと気になっている。

昨年の車の販売台数はハイブリッドのプリウスがトップだったそうで、他のハイブリッドの車も多く売れているらしい。しかし、燃費がよいというだけがエコなのだろうかと思ってしまう。ハイブリッド車のリサイクル率は一般の車よりも高いのだろうか。我が家の2台の車は決してエコとはいえなく、現在新車登録から18年目を迎えている撮影用のVolkswagen T-4 はエコからは遠い存在である。照明器具にしても蛍光灯や LED がやたらもてはやされている。20年前近くに改築した我が家の照明器具も、廊下や玄関などの点灯時間の長いものを除きタングステンタイプが多く、ハロゲンランプも多い。蛍光灯の光の色合いが好きではなかったからで、特に寛ぐ居間ではタングステンの光質が目や心に安らぎを与えてくれるからである。現在の蛍光灯は 20 年前に比べタングステンタイプにかなり近くなったものも多くあるようだが、形状が美的ではないものが多く、現在でもなかなか好きになれないでいる。

政治の世界も民主党が政権党になって車の重量税も安価になるらしい。しかし、古い車は除外の対象である。今でも確か10年以上乗っている車の税金は高く設定されていて、長く乗り続けることが悪いことのように先導されている。物を大切にして、長く使い続けることが悪いことなのだろうか。何でも使い捨て感覚で、次々と買い換えることが美徳のように思われていることにはついてゆけない。

世の中、そんなに「エコ・エコ」というのなら、政治家や大企業のお偉いさん達が乗る車を真っ先にエコカーにするべきだし、大量に電気を消費する街のネオンや冷暖房をもっとエコにするべきだと思ってしまう。高速道路を走ることも多いが、最近のSAやPAの施設の照明は明るくなるばかりのような気がする。世の中、何だか変である。へそ曲がりの僕は、否応なしに反抗したくなる。同感者も決して少数派ではないような気がするが如何だろうか。

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