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 No.503

三輪 薫(みわ かおる)


No.503 『車』/動くコンピューター 2010/2/15

車は走る道具だが、時には凶器にもなる。エコカーとしてダントツの売れ行きである車がリコール問題を起こした。ブレーキに問題があり、原因はブレーキを制御する搭載のコンピューターのプログラムにあるという。車は、走る、止まるを正確に作動しなければ安心して乗ることが出来ない。作る側は命を預かっているという信念を持って欲しい。僕が15年前くらいに乗り換えたモデルチェンジしたばかりの新型の4WD車は半年で二度も暴走した。アクセルを踏み込まなくてもエンジンが吹き上がり、一度は山の細い林道で、二度目は冬の雪道の下り坂で経験した。ちょっと間違えば命を落とす羽目になっていたかも知れなく、恐ろしい出来事だった。1度目の暴走の後コンピューターのプログラムを取り替えたと言っていたが、2度目も同じ現象だった。この車のメーカーもリコール隠しが発覚し、大変な話題になっていた。どちらの企業も命を預かっているという信念に欠けた姿勢が暴露されてしまったわけだが、これは困る。最近の車は進化しているが、動く機械と言うよりも動くコンピューターのような気がする。

僕の撮影用の新車登録から18年目を迎えた VW T-4 には、安全装置が全く装備されていない全くの機械式の車である。年式が古いから仕方がないが、逆に安心できるかも知れない。安全装置が装備されていないから注意して走るし、整備も怠らないようにしている。タイヤもけちることなく、少々高額でも減りよりも使用年数で交換している。車で大切なものは、まず地面に接しているタイヤだと考えているからである。結構高級な車と思って眺めても、すり減ったタイヤをはいている車に出合うこともある。車体価格からすれば、タイヤなど安価だろう。オイル交換を頻繁にするよりも、タイヤに経費をつぎ込むほうが理にも適っている。

随分以前にも書いているが、日本に輸入される欧州車のオイル交換の目安は15,000km。欧州では20,000-25,000kmとも聞いている。13年落ちで買った VW T-4 も5年目を迎えているが、購入時を含めオイル交換は3回のみで、車検時に交換している。いまだ何のトラブルもなく、快調に走っている。オイルに関してのみ、エコ生活だ。

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