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 No.508

三輪 薫(みわ かおる)


No.508 『生きる』/日本の食糧 2010/4/5

日本の食糧自給率は40%を割っている。先進国と言われている中ではダントツに少ない。衣食住の中では最も大切なのは食だと思うのだが、この食に対する危機感が政府や政治家には乏しすぎる気がする。何かあって、食料の輸入が途絶えることがあるようなら、日本人は飢え死にしてしまう。

士農工商と位置づけた江戸時代を見習うべきである。しかし、生活を支える農業に携わる人たちを貧しくしては現在では成り立たない。そのためにも高速道路を無料化するよりも農業支援に歳費を注ぐべきだろう。スーパーマーケットに行くことも結構あるが、食材の多さにはビックリで、このような国に暮らせることを幸せに感じている。しかし、見栄えはよくてもどこまで安心して食べることが出来るかは怪しいものだ。僕が小さな頃には8反の稲作と、それなりの畑を耕していて、食料に関してはかなり自給していたように思う。農耕用の牛も3軒の持ち回りの共同飼育をしていて、鶏も飼っていた。シジミの貝殻などつぶして餌として与えていた。だから無農薬とは言えないまでも、堆肥なども作っていて、現在の大量生産方式よりも安全なコメや野菜だっただろう。勿論、収穫した米も全て天日干しで、乾燥機などはなかった。

知人が時々送ってくれるコメや野菜は自家用に作ったもので、鮮度だけではなくおいしさもスーパーなどで買ったものよりも格段に美味しい。聞いてみると長い時間を要して堆肥を作った無農薬に近いものだそうだ。TVなどでこのような取り組み方をしている農業の方の番組を見ていると、スーパーで買うものが恐ろしく感じることもある。まあ、仕方なく買って食べているのが現状である。それにしても、スーパーに食糧があれだけ並んでいると、破棄されるものも多いのだろうと思ってしまう。もったいない。

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