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 No.514

三輪 薫(みわ かおる)


No.514 『生きる』/高速道路と通行料 2010/6/5

民主党が政権を取ってから始まった週末の高速道路通行料金の1,000円が先月いっぱいで廃止になると一旦決まったが、これはいいことだと思っている。慣れない日曜ドライバーが起こす事故も少なくなるだろうし、今までなら高速道路を使ってそれほど遠くに出掛けなかった人も遠くに行くようになって排ガスも多くなっている。これも少なくなるはずで、何より大渋滞が多少は緩和されるだろうからいいことである。世の中エコエコと言いながらも、この割引制度はアンチエコである。民主党も言っていることとやっていることが大違いである。今回の改正では近間は値上げとなるそうだが、それでも以前よりは安価である。と、少し歓迎していたら横やりが入り、振り出しに戻ってしまった。残念である。

しかし、自家用車を安価な料金にするよりも、流通のトラックなどを安価にするほうが経済効果も高まっていいと思っている。何も遊びに出掛ける人を優遇することはない。車のエコ減税にしても同じで、200万円を越える車にも適用するなど論外である。上限は150万円で十分である。

田舎に行くことも多いが、通行量の割には立派に整備舗装された道路も結構目に付く。僕が18歳で運転免許を取得した頃は、田舎なので当然ながら砂利道が多かった。この時乗っていたのが「テントウ虫」の愛称だったスバル360の軽自動車で、サスペンションがとても柔らかく、砂利道走行には適した車だった。その時代の道路に比べると現在舗装の改修されている道路は、まだまだ改修の必要がないと思うくらい立派であるものが多い。これも、アンチエコで、税金の無駄遣いである。

2013年には、国の借金が10年分の歳費に匹敵するくらいになるというデータがあるそうだ。一般家庭なら自己破産である。政治家や官僚がエコというなら、まず自ら携わっていることをエコにして欲しい。政治家や役人の数を減らす気がないなら、報酬を減らすしかない。国家が火の車状態なのに、無駄なことへの大判振る舞いを何故止めないのだろうか。国民も辛抱すべき所は我慢、我慢でしのぐ覚悟を持つべきである。

10数年前、二人の子供が同じ年に大学に入学した。その年度の申告時に機材の領収書が5万円のが1枚しか見つからず、何処にいったのかと慌てたことがあった。しかし、よくよく考えたら、子供の学費支払いなどで機材を買う余裕が全くなかったことに気づいた。余裕がないときにはそんなもんである。

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