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 No.548

三輪 薫(みわ かおる)


No.548 『生きる』/停電時の生活 2011/4/20

相模原市の自宅では長年プロパンガスだったが、昨年都市ガスに切り替えた。大震災のあった先月の11日には水道は出たものの、ガスは止まっていた。停電だったのでお湯を沸かすにはカセットボンベのコンロを使った。キャンピングで使っているLEDランタンも役立った。自然風景の撮影がメーンでキャンピングも行っているので、災害時には愛用のキャンピンググッズが威力を発揮してくれる。

計画停電には、初代デリカ4WDを改造した時に車内に付けていた蛍光灯が威力を発揮してくれた。昨年VW T-4 ウェストファリア ユーロバン CVのバッテリーが2度上がり、心配で交換した。古いほうもまさかの時に役立つと思い、保存していた。停電時には乾電池式のランプやLEDランタンでも暗く、はたと思いついてこのバッテリーの活用を考えた。この蛍光灯のコードを車用のバッテリーに繋ぐよう半田付けした。点けてみたら結構明るく、新聞も楽に読めるくらいだった。点灯した間なしは暗く感じても、慣れてくると実に明るく感じるものである。

大震災後、店頭からは懐中電灯や乾電池が見事に消えてしまったが、我が家では意外や快適?な停電生活を送っていた。しかし、この小さな蛍光灯だけではやはり暗く、以前オーロラ撮影で通っていたカナダのスーパーマーケットに売っていた車のシガーライターソケットに接続するかなり明るいライトも繋いでみた。スポット的なタイプなので、白い家具に向けて照らし、間接光とした。結果、一段と部屋が明るくなった。野外のキャンピングでは、ほの暗いくらいが雰囲気を楽しめるが、自宅では明るいことになれているため薄暗いと不安感を感じるものだ。

20数年前に改築した我が家は、蛍光灯の光の色が嫌いで、多くの照明をタングステンの電球にし、器具のかっこよさからハロゲンランプも多用した。しかし、温暖化が叫ばれ、電力不足もあり、少しずつだが電球型の蛍光灯やLEDランプに切り替えている。最近では電球色のLEDランプもあり、光の色合いにも不足を感じないようになっている。LEDランプは省エネで、VW T-4にも2つ付けている。

被災地でもガソリン不足が深刻で、移動には自転車が大活躍しているようだ。なんだかんだと言っても、最後は人力に頼ることになる。スイッチ一つで何でも出来ることに慣れてしまうと、僕の子供の頃のような生活には戻れなくなる。しかし、この上なく便利な生活がいつまで続くとは思えず、エコな生活方法を模索する時代になってきたと言えるだろう。

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