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 2011年

三輪 薫(みわ かおる)


2011年

No.573 『生きる』/いじめと縦系列の子供社会 2011/12/20

8月のお盆を過ぎたころ、妻の現在の実家である茨城県鹿嶋に行った折、帰路に阿見町にある「予科練平和記念館」に寄ってきた。土門拳の写真展を開催しているという情報を知人が知らせてくれたからだ。土門拳が依頼された仕事とは言え、予科練を撮影していたとは知らなかった。この写真展会場には、予科練の写真だけではなく、戦後の...more

No.572 『生きる』/いじめ-2 2011/12/10

僕らの時代の田舎の中学校では、本当のことかどうかは知らないが、先生は資格のない科目までも受け持つのも当たり前だったと聞いていた。だからか、中学校とはいえ、先生によっては間違った授業内容もあった。これを逆手にとって、先生の間違いを指摘する「先生いじめ」を結構楽しんでいたこともある。...more

No.571 『生きる』/いじめ 2011/12/1

50年前頃の僕らの子供の頃には、現在のような陰湿ないじめはなかったような気がする。確かにいじめはあったが、小学校時代には最後のクラス会で、いじめられたと思っている人が、その出来事や経緯、誰にいじめられたかなどを報告していた。いや、報告できていた。いじめと言うよりも、からかわれていた程度のものだったと思って...more

No.570 『生きる』/節電とエコな生活-3 2011/11/20

福島原発の事故以来、電力不足を宣言され、特に関東地区では節電を奨励されてきた。節電に励むのはいいことであるが、夏場の一般家庭の消費電力の計算に水増しがあったとの新聞記事を読んだ。電力会社や政府の言うことに益々不信感を募らせるばかりである。
しかし、エコな生活を送るのは決して悪いこ...more

No.569 『生きる』/節電とエコな生活-2 2011/11/10

東日本大震災で、今更ながら便利な世の中のインフラが崩壊した時の生活のもろさを思い知らされた。子供の頃の関ヶ原の実家は水道がなく井戸水だった。しかも、滑車で桶を釣り上げるのではなく、手桶を投げ入れながら水を汲み、台所の大きな瓶に溜めていた。この桶だが、なかなか思うようには沈んでくれなく、水を汲むのも難儀し...more

No.568 『生きる』/結婚式と披露宴 2011/11/1

僕らは信者ではないが結構大きな教会で式を挙げた。披露宴は兎も角として、式には1人でも多く来て欲しいと思っていたからである。この判断は正解だったと思っている。妻は友達のウエディングドレスを借り、僕は略礼服を知人の紹介で格安で買うことができた。この服は、結婚後7年半勤めた写真学校で、入学式、卒業式などで着てい...more

No.567 『生きる』/結婚記念日 2011/10/20

今日は僕らの結婚記念日である。早いもので37年目を迎えた。長男は数年前に結婚したのだが、何と僕らの結婚式と同じ日を選び、ハワイに行って二人だけで挙式してきた。僕らも同席したかったのだが、生憎動かせない仕事が入っていて行けなかった。僕らはそのような結婚式もいいのではないかと思っていた。しかし、息子の意に反...more

No.566 『創る』/写真展の額装への拘り 2011/10/1

写真展の額に拘るには理由がある。絵画展や版画展を見ると、作品によって額が違っていることが多い。写真展で違うデザインの額を多く使うと、何故かちぐはぐに感じてしまうことが多いような気がする。また、装飾性のある額に写真を納めると、作品が貧弱に見える。これも実に不思議だ。これまでに開催してきた個展では、ギャラリ...more

No.565 『創る』/写真展の装丁と展示 2011/9/20

4月に写真展を開催したフォトワークショップ「風」では、プリントサイズの違いによる額のサイズも半切・全紙・全倍と3種あった。また、フィムル撮影で35ミリ判だけではなく、645判や6×6判もあってオーバーマット余白の違いも会場に変化を与えてくれる。このオーバーマットの余白も大切で、額の外寸とプリント画面サイズに...more

No.564 『創る』/銀塩とデジタルのプリント処理の違い 2011/9/10

銀塩プリントはサイズによって露光時間に制限があり、完璧を目指すのは難しい。デジタルプリントは納得の行くまで時間を掛けてレタッチ調整して行えるので、仕上がりへの期待感は銀塩プリントとは違ってくる。また、銀塩プリントで全倍や畳一枚以上のプリントを行うには、暗室と印画紙の乾燥などにはかなりのスペースも必要にな...more

No.563 『創る』/写真展のプリントサイズと展示仕様 2011/9/1

写真は拡大して見るもので、プリントこそ最終作品であると考え、個展を主体に作品を発表している。現在日本橋の小津ギャラリーで開催中の個展は29回目で、フリーになって30年の間に個展を28回開催してきた。個展で展示のプリントは、とことん拘って制作している。特に自家処理する銀塩のファインプリントの場合は自分でも呆れ...more

No.562 『創る』/フィルムとデジタル画像の違い 2011/8/20

29日(月)から日本橋の小津ギャラリーで2009年から毎年夏に開催している3回目の写真展が始まる。今回も全て伊勢和紙でのプリントで、僕の個展と主宰しているフォトワークショップ「風」の合同展である。今回の個展作品は5月に放映されたBS Japan「キヤノン プレミアム アーカイブス 写真家たちの日本紀行」の富士山麓編と奥大...more

No.561 『生きる』/終戦記念日に思うこと 2011/8/16

1948年(昭和23年)生まれの僕には、悲惨だった太平洋戦争の実感はない。8月を迎えると毎年のようにこの戦争のことや広島と長崎に落とされた原子爆弾の記事が新聞に記載され、TVでは映画やドラマも連日のように放映されている。今年は、東日本大震災の津波で事故が起きた、いや、事故を起こした福島原発のこともあり、こと...more

No.560 『車』/ハイブリッド車と電気自動車 2011/8/10

以前にも書いたような気がするが、ハイブリッド車のリサイクル率は一般車に比べると低いといわれている。先日テレビの車の番組で新型のトヨタプリウスを取り上げていたが、高速道路と一般道を250kmくらい走っての燃費は16-17km/1Lだった。ハイブリッドではない Volkswagen のゴルフと実走燃費が変わらない数値だ。ハイブ...more

No.559 『生きる』/節電とエコな生活 2011/8/1

東日本大震災での原発事故のこともあり、震災以来の今年は節電に励まなければならない生活が続いている。いざ節電に励むエコな生活を始めると、今まで如何に無駄な電力消費をしてきたかと疑問に感じることもある。一方では、政府やマスコミが騒ぐほど各家庭で節電しなければならないのかと疑問を感じることもある。...more

No.558 『創る』/フォトコンテストの合同審査 2011/7/20

今まで、何度も合同審査を体験しているが、多くの分野を撮影して作品を発表している審査員ばかりではなく、風景とか人物しか撮っていない審査員もいる。撮っていない分野の作品をどれだけ理解でき、評価できるのかは僕には分からない。だから、もし僕が自然風景しか撮っていなく、その作品しか発表していなかったら、審査する...more

No.557 『創る』/デジタルプリント展 2011/7/8

昨日から四谷のポートレートギャラリーでキヤノンフォトクラブ東京第5展が始まった。自然風景をメインにした写真展である。キヤノンのフォトクラブということもあり、出品者の大半は EOS Digital で撮影している。出品者28名の内フィルム撮影は4人のみで、昨年の写真展よりも2人減ってしまった。このように大半がデジタル...more

No.556 『創る』/新潟県展と選者研究  2011/7/1

今回の新潟県展の審査依頼には、新潟県の新聞社「新潟日報社」で新潟県美術展覧会(新潟県展)の事務局を担当している方から、昨年の12月初めに「地元の県展役員作家から是非お願いしたいということでご推薦をいただきました」と連絡があった。昨年はアサヒカメラと隔月刊風景写真の審査を担当していたからかも知れない。推薦...more

No.555 『創る』/新潟県展と審査 2011/6/20

5/30-31日には新潟県展の審査があり、初めて新潟駅に降り立った。新潟県には撮影で多くの地域に通っているが、新潟市内に入り、泊まるのは初めてだった。2泊していた「ホテル日航新潟」の22階の部屋から眺める市街地はまるで海外に来ているような錯覚を受ける情景だった。眼下の信濃川には数多くのヨットが浮かび、ビルが...more

No.554 『生きる』/北信州栄村フォトコンテストと新緑の秋山郷撮影会-2 2011/6/10

東日本大震災が発生した3月11日の明くる日に大きな地震が起きた長野県栄村では、全壊家屋も30数軒に及んだ。飯山線の線路も路肩が崩れ落ちて宙づりになったが、驚異的な復旧工事により4月29日に開通した。この日は震災以後仕事が片付かず、やっと栄村に行けた日で、電車が来たのを見て復旧の早さに驚いた。現在、全村上...more

No.553 『創る』/BS Japan「写真家たちの日本紀行」ロケ裏話 2011/5/29

それにしても今回の取材、奥大井編では体力テストを受けている気分だった。麓派を自認する僕には、登山家にとってはジョギング程度のアカヤシオの撮影での小山登りでもきつく、奥大井湖上駅から駅を見下ろす高台までの心臓破りの数百段の鉄はしごの階段は特にきつかった。場面の至る所で息切れがしっかり聞こえてくる。放映...more

No.552 『創る』/BS Japan「写真家たちの日本紀行」-2  2011/5/28

今夜、4月中旬にロケを行った「キヤノン プレミアム アーカイブス 写真家たちの日本紀行」2回目の奥大井編が放送された。1回目を含め、俳優やタレントではない僕が自分の姿をTV画面の中で眺めるのはちょっと気恥ずかしく、自分の話し声を聞くのも不思議な気がする。僕は結構早口で、ロケの時にはディレクター氏に早口に...more

No.551 『創る』/BS Japan「写真家たちの日本紀行」 2011/5/17

3月に銀座キヤノンサロンの方から連絡があり、BS Japan で放映中の「キヤノン プレミアム アーカイブス 写真家たちの日本紀行」への出演依頼があり、4月中旬のロケだとの話だった。実は、1995年に風景写真のハウツービデオを2巻作っていて、その前にも一度ケーブルTVに毎回5分程度の企画ものに出演したことがある。スチ...more

No.550 『生きる』/北信州栄村フォトコンテストと撮影会 2011/5/10

東日本大震災が発生した3/11の明くる日には、長野県栄村でも大きな地震が起きた。震源地が8kmと近く、被災範囲は東北のように広くなく、地震の程度の割には死亡者が奇跡的にもいなかったのが幸いとも言える。4月下旬になって、やっと仕事の目処も付き、栄村に行けたのだが、目の当たりに見た全壊や半壊の家屋は、新聞やTV...more

No.549 『生きる』/原発とエコな生活 2011/5/1

現代の生活で電気は欠かせなく、石油の埋蔵量にも限りがあり、結果として原発が促進されてきた経緯がある。小さな島国の日本でも、原発は安全であると言い含められて国土の面積の割にはビックリの54基の原発があり、地震や定期検査のために30基が運転を停止で、24基が稼働中とのことだ。建設中や計画されているものも多い...more

No.548 『生きる』/停電時の生活 2011/4/20

相模原市の自宅では長年プロパンガスだったが、昨年都市ガスに切り替えた。大震災のあった先月の11日には水道は出たものの、ガスは止まっていた。停電だったのでお湯を沸かすにはカセットボンベのコンロを使った。キャンピングで使っているLEDランタンも役立った。自然風景の撮影がメーンでキャンピングも行っているので、災害時...more

No.547 『生きる』/エコな生活 2011/4/10

1896年(明治29年)6月15日に発生した「明治三陸地震」の津波では、岩手県大船渡市の綾里で波高38.2m、吉浜では24.4m、宮古市の田老では14.6mを記録していることを今回の新聞記事で初めて知った。想像が付かない驚異的な津波だ。
今回の大震災で、便利な世の中のインフラ...more

No.546 『創る』/写真展のプリントサイズとメディア 2011/4/1

グループ展でも、半切や全紙の同じサイズで展示するものや、サイズを変えて展示するものがある。前者は1人1点が多く、後者は1人数点展示する場合が多い。1人数点展示の場合、半切から全倍までといろいろ並べることがある。個展と同じで、全体の流れや個個の作品の展示効果や作画と表現におけるベストな見せ方をするサイズ...more

No.545 『生きる』/自然災害-2 2011/3/25

17日には茨城県鹿嶋市の妻の実家に手持ちのキャンプ用のランタン、関西の知人の方から送っていただいた乾電池や多少の生活物資などを届けるために日帰りで出掛けた。途中、4月始めに開催する東急BE写真展のプリントチェックのために銀座の写真弘社に寄った。住まいの近くのベーカリーやスーパーには食パンが全くなかったが...more

No.544 『生きる』/自然災害 2011/3/20

日本は火山帯の中に位置している地震国である。しかし、平穏な日々の中では常時自覚している訳でもなく、震災が起きてみて初めてそうだったのだと思い知ることが多いのではないだろうか。亡き母の故郷である兵庫県神戸市付近で1995年1月17日に起きた「阪神・淡路大震災」も、何処か遠い昔の出来事だったように思えてしまう...more

No.543 『創る』/写真展ギャラリー事情 2011/3/10

常時監修している写真展には、10数年毎年開催しているグループ展4つと、隔年開催のグループ展4つがある。デジタル時代になって写真業界も厳しくなり、メーカーギャラリーが減る一方である。これらのギャラリーは、景気のよい時代には大半無料で借りることが出来、結構な数があった。しかし、現在では少なくなり、有料化さ...more

No.542-1 『創る』/デジタル撮影とプリント 2011/3/1

デジタルカメラでの撮影では、RAW画像とサムネールの超圧縮のJPG画像を同時に撮り、色温度やISO感度も作画と表現によってその都度きめ細かく設定している。色温度やピクチャースタイルなどによる色調やコントラストはサムネールのJPG画像には定着され、フィルムの銘柄違いのようにその時時の設定での結果が分かる。...more

No.542 『創る』/写真展のプリントサイズ 2011/2/20

2009年3月で閉館になってしまった京セラ・コンタックスサロンでは、13回個展を開催してきた。シリーズで5回開催の「風光」の後半3回と「樹奏」や「Rock」では大型プリントで展示していた。短辺1,000-1,200mmが6点、全倍を10点で、余白なしで展示の大きな額装サイズ/1,200×1,650mmのプリントは畳一枚分より...more

No.541 『創る』/写真展のプリントとラボ事情 2011/2/10

写真のプリントで最も重要視しているのがグラデーション再現である。フィルムやデジタル画像が持つ滑らかで豊かなグラデーションをいかに再現するかがプリントのポイントだと思っているからだ。勿論、作品によっては作画と表現でハイコントラストなプリントも合っている場合があり、見る側に強烈な印象を与えてくれる。...more

No.540 『創る』/デジタル撮影と画像処理 2011/2/1

フィルム撮影では、撮影に失敗すると全てを諦めることになり、撮影時の緊張感を生む。デジタル撮影では多少の失敗は後処理で救われ、このことが撮影にイージーさを生んでしまうことにもつながってくる。しかし、実際に助かることもあるので全て否定は出来ない。
フィルム撮影で拘っていることにフィル...more

No.539 『生きる』/アルバム写真 2011/1/20

正月に妻の実家に行った折、兄が亡き父が残したアルバムを見せてくれた。今まで見たことがなかった父母の若い頃の写真や妻の子供の頃の写真があり、僕たちの結婚前後の写真も貼ってあった。懐かしい想いで眺めていたのだが、ちょっと驚いたのが妻の容姿で、僕の記憶とは少しだが違っていた。人の風貌は歳と共に変わるものだ...more

No.538 『生きる』/映画の醍醐味 2011/1/10

映画は好きで、子供の頃には実家の関ヶ原駅前にあった映画館によく通っていた。とは言っても少ない小遣い銭では観ることは出来ず、同級生の親がこのこの映画館の関係者で、二人で裏口から入館して観ていた。ここは大半東映映画で時代劇が多かったが、たまに東宝や日活の映画も上映していた。イスも板張りの粗末なもので、二階席...more

No.537 『生きる』/武士の家計簿 2011/1/1

先月、「わの会」展を終えた明くる日に久しぶりに映画を観た。橋本駅近くにあるシネコンの MOVIX で「武士の家計簿」を観たのだが、映画を観るのは8月の「インセプション」以来だった。この映画館は9スクリーンもあり、毎日15近い映画を上映していて、会員である僕らは2人で2000円。ネット予約で時間や席も指定で...more


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