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 No.550

三輪 薫(みわ かおる)


No.550 『生きる』/北信州栄村フォトコンテストと撮影会 2011/5/10

東日本大震災が発生した3/11の明くる日には、長野県栄村でも大きな地震が起きた。震源地が8kmと近く、被災範囲は東北のように広くなく、地震の程度の割には死亡者が奇跡的にもいなかったのが幸いとも言える。4月下旬になって、やっと仕事の目処も付き、栄村に行けたのだが、目の当たりに見た全壊や半壊の家屋は、新聞やTV画面で見た印象とは大違いだった。

この栄村では、来年には全国規模の北信州栄村フォトコンテストを行い、そのオープニング撮影会を今月に開催するよう準備を進めてきた。まずは撮影会と、各カメラ誌への告知依頼のお願いを済ませたところ、今回の震災があった。普通なら、取り敢えずは撮影会を中止にするかも知れない。しかし、僕は「このような時だからこそ、開催する意義がある」と村の担当者に伝えたのだが、「力強いお言葉ありがとうございます。私も『このような時だからこそ』という思いで同感です。フォトコンテストも予定どおり実施し、栄村を多くの人に知ってもらいたいと思っています」との言葉が帰ってきた。この言葉で、栄村は大丈夫だと思った。

東北方面も含め、今回の震災には末永い支援が必要である。日本人は熱しやすく冷めやすい部分があり、いつまで支援が続くか心配である。義援金やボランティアも必要で大切だが、末永い支援には、現地に行って泊まったり、現地の産物を買ったりすることも大きな支援につながる。直接に義援金を出し、ボランティアで出向くばかりが支援ではない。そう言う点で、今回の栄村主催の撮影会への参加も支援の一つと考えてもいいだろう。

やはりというか、震災のあった所での撮影会で、現在の申込数はまだ募集定員に至っていない。直前、いや、場合によっては当日でも参加できるので是非来ていただきたい。栄村は素晴らしく、素敵な自然が溢れたところだ。来ていただければきっと満足でき、手応えのある作品が出来上がると思っている。

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