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 No.557

三輪 薫(みわ かおる)


No.557 『創る』/デジタルプリント展 2011/7/8

昨日から四谷のポートレートギャラリーでキヤノンフォトクラブ東京第5展が始まった。自然風景をメインにした写真展である。キヤノンのフォトクラブということもあり、出品者の大半は EOS Digital で撮影している。出品者28名の内フィルム撮影は4人のみで、昨年の写真展よりも2人減ってしまった。このように大半がデジタル撮影のため、昨年開催の写真展から全てを杉並区中野富士見町にある堀内カラーフォトアートセンターでプリントしている。

プリントはフィルム撮影も含め全てデジタルで、銀塩パーパーを使うラムダ出力が22点、インクジェットプリンタで出力する画材紙が13点と伊勢和紙が12点ある。フィルム撮影でも和紙プリントにした作品が2点あり、用紙の選択は作品の被写体や表現内容に合わせ、監修者の僕が決めている。出品者は、何故この用紙が選ばれたのかを会場で見て確かめるとよい。元画像がデジタルでもフィルムでも用紙によって仕上げを変えていて、見た目の印象はビックリするくらい違ってくる。

この用紙による仕上げ方の違いをイメージして撮影出来るようになると作品作りの楽しさも倍増するだろう。印画紙や写真用紙では何気なく見える被写体でも、画材紙や和紙にプリントするととても素敵な世界が現れることもある。デジタル時代の現在、表現内容を最大に引き出せる用紙を選ぶことは大切であり、作画の大きなポイントになってくる。

プリントは光りをつくる作業でもあり、デジタルプリントでは手焼きでは対応出来ないと思うくらいのかなり細かなレタッチ指示も出すが、堀内カラーでは的確に応えてくれ、すてきな作品に仕上げてくれる。下旬からはフォトセミナー宙(そら)展も同じ会場で開催し、16人で48点展示する。自然風景と花が半々の写真展で、用紙はラムダ出力が17点、画材紙が17点、伊勢和紙が14点である。多様な用紙に出力したすてきな作品を是非見て頂きたい。

キヤノンフォトクラブ東京第5写真展「季節のめぐりあい」7月7日(木)〜13日(水)
フォトセミナー宙 写真展「ときの移ろい」7月28日(木)〜8月3日(水)
◎ポートレートギャラリー 10:00-18:00(最終日/14:00まで)
  http://www.sha-bunkyo.or.jp/gallery/port.html
◎東京都新宿区四谷1-7 日本写真会館5階 TEL:03-3351-3002

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