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 No.567

三輪 薫(みわ かおる)


No.567 『生きる』/結婚記念日 2011/10/20

今日は僕らの結婚記念日である。早いもので37年目を迎えた。長男は数年前に結婚したのだが、何と僕らの結婚式と同じ日を選び、ハワイに行って二人だけで挙式してきた。僕らも同席したかったのだが、生憎動かせない仕事が入っていて行けなかった。僕らはそのような結婚式もいいのではないかと思っていた。しかし、息子の意に反し、嫁の実家の意向で都内でも式を挙げることになった。息子の祖父母も病気がちとはいえ、何とか健在だったので、可愛い孫の結婚式に立ち合うことができた。だから、よかったのかも知れないと思っている。

結婚とは人生の最大の人との出会いであり、結婚するには思い切りが大切と思っている。夫婦生活は二人三脚であり、相方としてふさわしいとお互い思えば迷うことはない。現在では若者達の晩婚化が進んでいて、婚活も盛んなようだ。僕らの世代よりも若者同士の出会いが多いと思っているのだが、実情はそうではないらしい。身近にも結婚を控えている者がいて、なかなか踏み切れないでいた。将来への不安があるからだろうと思うが、そのようなことを考えていたら結婚はできず、ずるずると引きずり、挙げ句の果てに別れてしまうこともあるかも知れない。結婚したいなら、僕らのように勢いで式を挙げてしまうのもいいかも知れない。

僕が結婚を決意した時は、[No.538]に書いているように、まだ弟子入りの状態で、結婚式を迎えた時には無収入で、しかも仕事は全くなく、生活の目処も立っていなかった。勿論と言っては何だが、貯金もなかった。しかし、37年経った今もしっかり生きている。「人生、何とかなるさ」と思い、多少は楽天的な気持ちで邁進することもよいことだと思っている。余りにも深刻に考えすぎると何事も前に進めなくなる。

幸いにして先の二人は籍を入れたと知り、結婚式も行うと報告もあり、一安心し、楽しみにしている。結婚式を挙げない人もいるが、内容は兎も角として、式は人生のけじめでもあり、二人だけでもいいから挙げる方がいいと思っている。

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