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 No.595

三輪 薫(みわ かおる)


No.595 『創る』/デジタル時代の花の撮影 2012/8/10

花の撮影といえばマクロレンズを思い浮かべるだろうが、マクロレンズだけでは画一的な描写に止まるような気がする。僕が愛用する花の撮影用のレンズは、開放F値が明るくボケ味が美しく軽量で安価なキヤノンEF50mmf1.8が気に入っている。勿論、以前のタイプよりもボケ味がきれいになったEF100mmf2.8LマクロIS USMも多用している。花の撮影は大半手持ち撮影であり、EF50mmf1.8で撮るときにはエクステンションチューブ(接写リング)を併用するが、マクロレンズよりも軽量のため、腕力のない僕でも期待通りのフレーミングができる。等倍やもっと拡大して撮る時には被写界深度が1ミリもないくらいでピント合わせも難しく、重い機材ではミリ単位でのフレーミングの変更やピント合わせやホールディングが難しく、撮影が大変である。

1985年に開催した初めての花の個展の時でも、50mm/100mm/200mmと3本のマクロレンズを所有していたが花の撮影には余り使っていなかった。当時のマクロレンズはエッジが立ちすぎ、好みではなかったからだ。女性のポートレートやヌードを撮る時、マクロレンズを使うカメラマンは少ないと思う。今回の個展作品は花に女性をイメージして撮っているので、当然ながらマクロレンズの出番は少なくなる。今回の花作品はクローズアップ気味の撮影が多く、EF50mmf1.8の他にはEF70-200mmf4とアオリ可能なTS-E90mmf2.8も使っている。

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