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 No.608

三輪 薫(みわ かおる)


No.608 『生きる』/人との出会いと縁 2013/1/1

人生、何が面白く魅力かといえば人との出会いに尽きる気がする。自分がこの世にいることは父母の出会いの結果である。岐阜県不破郡関ヶ原町で生まれ育った僕だが、現在は神奈川県相模原市で暮らしている。これらを決定づけているのは、全て人との出会いによるものではないだろうか。

人生の歯車が、何処かで1つでもかみ合わせが違ってくると、次々と違ってきて、思わぬ方向へと進んでしまうことがあるような気がする。僕は二十歳過ぎまで生まれ育った関ヶ原にいたのだが、自分の人生の先をぼんやりとでも思い描いたのは二十歳頃だったような気がする。だからというわけではないが、高校生くらいの年齢で将来を見据えての大学進学や、職に就くことなどを本人が決めるのは大変難しいことだと思ってしまう。

僕はちょっとませていたためかも知れないが、高校に進学したときに将来を思い描くことが出来なく、何のために大学に行かねばならないのかと考え、そのことを考え過ぎて結論が見えず、在校生の大半が大学進学を目指していたが、僕が向かったのは挫折だった。しかし、現在の僕があるのはこの挫折を体験し、大学進学をせず、家業の塗師を継ぎ、その塗師修行も諦めて写真家を目指したからだと思っている。名古屋の各種学校である日本デザイナー学院の写真学科に入学し、ここで妻と出会った。二人だけの付き合いがほとんどないままに結婚を決めてしまったが、二人の中に何かの縁があったのだろうと思ってしまう。

人生の喜びは人との出会いに尽きるような気がする。人生の宝は人との出会いであり、見かえりを期待しないで済む新たな人とどれだけ多く出会えるかに掛かっているように思っている。人生の財産も「人との出会いに尽きる」といっても過言ではないだろう。主宰している「わの会」も昨年10月下旬に15年目を迎えることができた。これも事務局長の宇野雅夫さん初め12人の世話人の方々の尽力で運営されているお陰であり、とても嬉しく思い、感謝している。1998年の発足当時からの世話人の方々も7人いて、これらの方々との出合いがあったことが僕にとっても嬉しく幸いなことだったといえるだろう。お陰で北海道から沖縄までの全国の会員の方々と楽しいお付き合いが続いている。

さて、今年はどのような新たな人との出会いが待ってくれているのだろうか。

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