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 No.613

三輪 薫(みわ かおる)


No.613 『自然』/梅と桜 2013/4/26

今年の桜の開花は例年よりも随分早めで、関東地区では半月くらい早かったのではと思うほどだった。昨年は梅の開花が随分遅れ、奥多摩の吉野梅郷へ3月中旬に2回行ったのだが満開にはほど遠く、4月初めに行ったら満開だった。ほぼ桜の満開時期と重なり、観梅の人達がとても少なく撮影には滅多にないいい条件だった。今年初めて行った熱海梅園では何と3月上旬に満開で、地元の人も驚く実に遅い開花だった。

近年、梅や桜の開花時期が読めない天候不順になっているが、22日まで4泊していた福島県の三春では多くの桜が満開か散り始めくらいだった。まだまだ楽しめる桜もあるだろうと思う。三春にも今回初めて行ったのだが、古木の桜があちこちに実に多くあり、もうビックリだった。普通なら1週間も掛かってやっと出合えるくらいの本数を1日か2日で見ることが出来てしまうほど多くの古木の桜がある。しかも、どの桜も素晴らしい姿と表情を見せてくれるのだから嬉しい。三春町のメーンの「滝桜」は岐阜県根尾谷の淡墨ザクラと山梨県の山高神代ザクラと日本三大桜の一つに数えられる素晴らしい古木の桜である。「滝桜」以外には何度も会っているが、これでやっと全て眺めることが出来た。ただし、「滝桜」にはあちこちから観光客がどっと押し寄せ、駐車場に入ることさえ困難な有様だ。

今回ラッキーだったのが滞在中に降雪があったことで、21日の午前中は降りしきる雪でまるで冬景色の情景だった。梅に雪は余り珍しくはないが、桜に雪は滅多に出合えなく、これもやっと念願が適った嬉しい出来事だった。20-22日は主宰しているフォトワークショップ「風」の撮影会だったが、参加のみなさんは降雪との出合いに戸惑いながらも大喜びだったと思う。しかし、春の雪は重く、満開の花付きのよい桜の木立は細い枝だけではなく結構太目のものまで折れてしまったものもあり可哀想な有様だった。晩秋の裏磐梯高原で一晩に30-50センチもの降雪があり、幹や枝が折れてしまった姿を思い出した。

12-13日と1泊の山梨の桜撮影会だったが、過去のデータは当てに出来ず、今年の山梨県の桜も開花時期を確かめるのに大変だった。山梨県は我が家から近いこともあって前日にロケハンをした。三春の桜も20-22日と2泊の撮影会だったが、遠いこともあって2泊でロケハンをした。現在はインターネットで情報も得やすいが、自分の眼で確認しておかないと気が済まなく、みなさんをご案内するには心配だからでもある。

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