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 No.663

三輪 薫(みわ かおる)


No.663 『車』/道具としての車 2018/4/30

初めて自分で運転した車は教習所の確かトヨタクラウンだったと記憶していますが、高卒後に運転免許を取得して、当時家業の塗師を継いでいたので父に中古車を買ってもらいました。今見ても実に可愛いスバル360。当時、VWの「ビートル」に対して「てんとうむし」と呼ばれていたと思います。この車のエンジンは後ろにあり、前のボンネットを手で押さえるとふわふわと上下するくらいサスペンションがソフトで、フランス車の猫足のようなそのお陰で、当時砂利道だった田舎道では抜群の走り心地でした。開通していた名神高速道を100km近くで走っていてオーバーヒートで停まってしまったり、山道を走っていてエンジンルームから煙が出て、ボンネットを開けたら炎が見えたこともありました。しかし、愛着を感じるものを多く持っていたような気がします。当時は運転も下手で、ちょくちょくぶつけていましたが、そこは塗師。パテでへこみを直し、板金塗装して何故か楽しんでいたように記憶しています。

いろいろな車を乗り継いできましたが、購入時には、最低でも10年は乗り続けたいとの思いを抱かなければ買わないことにしています。しかし、予算的に入手可能な車には何故か興味を抱けず、欲しい車は高額すぎて買えないのが現実です。若い頃にはカメラやレンズも中古ですら買えなかった時代を経験しており、中古に対する抵抗感は余りありません。車も用意できる予算で1ランク上や、2ランク上の中古車を買う方が走る道具としての完成度が高く、満足感も高く持てるのではないかと思っています。現在所有する13年落ちで入手のVW T-4 ウエストファリア ユーロバン CV は初期登録から26年目を迎えていて、2年前に3年落ちで入手の4WDのVWパサートの走りもよく、イスの作りもいいためか長距離の運転でも疲れが少なく、ドライブが実に楽しいです。

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