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 No.666

三輪 薫(みわ かおる)


No.666 『創る』/「わの会」とデジタル時代の写真展プリント 2018/6/10

「わの会」は10月下旬には発足後20年となり、感慨深いものがあります。人の出会いを楽しむことをモットーにしていますが、写真愛好家が大半のため、作品創りや写真展などの開催にも真面目に取り組んでいます。「わの会」写真展は2000年から偶数年に開催を続けてきて、今年12月の開催で10回目となります。
発足当時はまだ銀塩の時代で、撮影も全てフィルムで、プリントも銀塩ペーパーオンリーでした。「わの会」発足後数年でデジタル時代の到来を迎え、撮影だけではなく、プリントもデジタルの恩恵を受けて画材紙や和紙にもプリント出来るようになりました。「わの会」展も2006年に当時有楽町駅前の東京交通会館7階にあった京セラ・コンタックスサロンサロン東京で開催した4回目からデジタルプリントも展示し始めたと記憶しています。
フィルムで撮り、銀塩ペーパーでプリントした作品は現在でも素晴らしいと思っていますが、画材紙や和紙などにプリントすると銀塩ペーパーと比べ一味も二味も違った印象を受けます。描写や作画によっては銀塩ペーパーではちょっと無理かなと思われるような表現もでき、新たな作画と表現の可能性を追求できることも確かです。

僕は40年前頃から和紙プリントを夢見て、元気なうちになんとか実現出来たらと和紙プリントを想定した作品創り(撮影と作画の構築)に励んで来ました。「わの会」発足後にやってきたデジタル時代の到来は、まさに和紙プリントが夢ではなくなったことを意味していて、感無量でした。
2003年に初めての和紙プリント展「風香」を開催でき、2010年にはデジタルカメラマガジン1月号にて「和紙プリントの先駆者」として登場し、8ページ掲載されました。その当時でも和紙や画材紙で開催する写真展はまだまだ少なく、僕が監修する写真展のキヤノンフォトクラブ東京第1展も2006年に銀座のキヤノンギャラリーで開催した時には全て画材紙でプリントし、多くの方々の関心を得ました。同じく専任講師を務めているキヤノンフォトクラブ東京第5、キヤノンフォトクラブ湘南の写真展も画材紙や伊勢和紙も使っていて、担当している東急セミナーBE青葉台の写真弘社のギャラリーアートグラフでの写真展も同様です。

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