Toppageへ
 No.669

三輪 薫(みわ かおる)


No.669 『創る』/和紙プリントを展示の写真展 2018/12/8

6日から「わの会」の写真展が始まりました。この写真展は「わの会」発足後2年毎に開催し続けていて、今回10回目を迎えました。「わの会」は1998年10月に発足し、現在21年目を迎えていますが、写真展も発足した当時にはこれほどまで長く続けられるとは思っていなく、実に感慨深いものがあります。僕の作品を含め66点展示している今回の作品、今までにない多様な被写体や表現をしたものが結構あり、多くの自然風景の作品も含め、一般に多く見られるグループ展の作品とは違って、作者の人柄を映し込んだかのように思える描写があり、ひと味違う写真展になっていると思います。一見の派手さやアピール力はないように見えますが、その実、見る側の心の中にじわじわと入り込み、感じる作品と思います。12日(水)まで開催しています(日曜日も開館)。
※「わの会」写真展案内  http://wanokai.main.jp/oshirase/oshirase20181206.html

写真界もデジタル時代になって久しく、ほぼデジタルといってもいいくらいになっています。今回もデジタル時代を反映して多様な用紙を使い分けていますが、画材紙や和紙の選択が多くなっています。しかし、作品の被写体と作者の表現を考慮して銀塩のクリスタルタイプのカラーぺーパーを選んだカットは銀塩の底力を見せ、透明感のある光や水の質感を遺憾なく発揮した仕上げを見せています。フィルムをデータ化して画材紙や和紙にプリントした作品は空気感の再現にデジタル画像をしのぐものがあります。自家処理プリントも10点あり、様々な用紙を使い分けているのは言うまでもありません。和紙作品には薄手の手漉き和紙にプリントしたのを2枚重ねてマットで押さえたものや、落水仕様と言って模様のあるレースのように漉いた和紙を別な和紙に併せた特殊な加工をした和紙にプリントしたものは立体感が随分出ていたり、和紙の繊維が水面への映り込みを想像させたりと一般的な用紙にはできない作画効果を生んでいます。会場にてじっくり眺めてご確認ください。

僕が監修の写真展は続々と続きます。6日まで銀座のギャラリー・アートグラフで開催していたキヤノンフォトクラブ東京第5展、そして「わの会」展、来年1月には藤沢市民ギャラリーで開催のキヤノンフォトクラブ湘南展、2月10日からは6月に日本橋の小津ギャラリーで開催した僕の個展「Rock-II」とフォトワークショップ「風」展を伊勢和紙ギャラリーで3/10まで開催し、僕の作品は新作14点を追加して展示の予定です。3月下旬からは銀座のギャラリー・アートグラフで、東急セミナーBE青葉台の写真教室展、4月上旬には隔年に開催のフォトワークショップ「風」展をポートレートギャラリーで開催します。GW前の 4/25 から 5/15 まで、GW 中(4/28-5/6)の9日間をはさんで11日間の会期で僕の個展「こころの和いろ-II」を開催します。大阪での巡回展は 6/20-26。半年間で7つの写真展に関わるのは久しぶりです。ご覧いただければ幸いです。

戻る