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 No.682

三輪 薫(みわ かおる)


No.682 人生、6度目の年男 2020/1/1

昭和23年(1948年)6月生まれの僕は今年72歳となり、6度目の年男を迎えています。僕の父母の家系は共に長寿者が多いのですが、若い頃の僕自身は何故かそれほど長生きするとは思っていなく、人生65年くらいかもと考えていました。だから、後悔するような人生は歩みたくないと、人生設計を計画的に考えていました。しかし、他人から見た感じではどう解釈されるか知りませんが、10代の頃から挫折を味わうことも度々でした。それを乗り越えるには、やはり後悔しないで済むように何事も前向きに考え、行うことを優先してきたような気がします。特に30数歳でフリーになってからは2年後、3年後、5年後、7年後、10年後、15年後、20年後、、、と写真界に於ける自分の人生設計を思い描き、邁進してきたと思っています。50歳を超える頃に今までを振り返ったことがありましたが、自分が思い描いてきたよりも少し先を歩んでいるような気がしました。

後悔するような人生は歩みたくないと思いながらも、実際には後悔だらけの人生でもあることも自覚しています。後悔先に立たずとは言え、何となくやりたいことの大半を実行してきたのも事実で、人生の区切りと考えていた65歳を7年も過ぎようとしている今年は、もうおまけの人生そのものです。しかしながら、大きなことを考えず、身の丈にあった?くらいか、ちょっと上のことを目指してきたから実現出来たのではと思います。大きなことを考えたり、とんでもない夢を描いたりしていたら、実行できなかった自分を責め、悲惨な気持に陥っていたかも知れません。だから余計「人生、なるがままよ!」と生きることが大切かも知れません。

今の僕があるのは、人生の途中で出会った人達に恵まれたことが大きかったと思っています。商売上手でもなく、自分を売り込むのは自信がなく、恥ずかしいとの思いを抱いていたにも関わらず、何となく小さな夢を大半実現出来たことは、出会った方々の優しい心根や配慮のお陰でしょう。感謝するしかありません。おまけの人生の今年、どのように過ごすことになるのか楽しみです。3月には約1ヶ月間、昨年銀座と大阪で開催の「こころの和いろ-U」の巡回展を伊勢和紙ギャラリーで開催し、4月には日本橋の小津ギャラリーで僕の個展「水光」と主宰するフォトワークショップ「風」の写真展を開催します。今年も監修する写真展も結構あり、おまけの人生ながらも充実した日々を過ごせそうです。

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