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 No.721

三輪 薫(みわ かおる)


No.721 棚田の撮影 2023/4/30

20日から1泊2日で専任講師をしているキヤノンフォトクラブ湘南の上期撮影会で新潟県十日町市にある越後松代棚田群の蒲生の棚田、儀明の棚田、星峠の棚田を巡ってきました。棚田の撮影は実に久しぶりで、かなり前の2004年ですがキヤノンフォトクラブ東京第5の撮影会で千葉県鴨川市にある大山千枚田に行ったのが最初で、次は2014年に伊勢和紙の中北喜得さんのご案内で和歌山県の丸山千枚田に行きました。棚田の撮影としては今回が3回目でしたが、棚田は人気の被写体ですね。初日の夕方に行った儀明の棚田はかなりのカメラマンに溢れていて、明くる日の早朝撮影で行った星峠の棚田もそれなりにいました。共に移動しながら撮影できたのは、今年の桜の開花が例年よりも2週間ほど早く、棚田の残雪も溶け、桜も最盛期を過ぎていたからでしょうか。今回は残念ながら夕景も朝景も見事な色に染まることがありませんでしたが、撮影は楽しめました。

僕の亡き父は塗師でしたが、僕が小学生のころには農業もしていて、八反ほどの田圃で稲作も行っていました。多くが山裾にある棚田でした。棚田の稲は小さな谷川の清い水で育てるためお米の味はとても美味しく、当時は土間の久土で鉄釜で炊いていたためより美味しく、今思うと随分贅沢なことだったと思います。先日、再放送ですが十日町市の星峠や長岡市山古志の里山の千枚田で稲作をしている人達の番組があり、懐かしく眺めていました。故郷の関ヶ原も当時は星峠や山古志ほどではないにしろ豪雪で、共通点も多くあり、雨が少ない年などは、田圃に張る水不足に困って奔走していた父の姿を覚えています。


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